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電気代が上がり続けていて、太陽光と蓄電池が気になっている。でも「無料相談」と書いてあるボタンは、その先で何が起きるのかが分からないと押せません。話を聞くだけのつもりが契約になったらどうしよう、と考えるからです。
この記事は、太陽光の無料相談を申し込むと実際には何が起きるのか、申し込む前に自分で用意しておくものは何か、そして出てきた見積もりが高いのか安いのかをどう判断するのかを、経済産業省が公表している数字だけを使って整理したものです。相談してみた体験談ではありません。公表資料の読み方の記事です。

結論:無料相談は「契約の場」ではなく、面談を1回受けるところまでの話です

先に、申し込んだあとの流れを書きます。
太陽光と蓄電池の「無料相談」は、フォームを送ると電話かメールで連絡が来て、日程を決めて、対面またはオンラインで話をする、という流れになります。この記事で紹介する「暮らしの節約×再エネ補助ナビ」の場合、公式サイトには「再エネについて、基礎から学びながら導入の検討ができるサポート」「太陽光発電や蓄電池の仕組み、選び方などを認定アドバイザーがわかりやすくご案内します」と書かれています。
つまり、送信ボタンを押した瞬間に何かが決まるわけではありません。決まるのは「話を聞く時間を1回取る」ということだけです。

ただし、その1回は人の時間を使います。だから「無料だからとりあえず」で申し込む場所ではありません。この記事は、申し込む前に自分で判断できることを全部先に済ませて、面談を1回で終わらせるために書いています。

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まず用意する

検針票の使用量(kWh)・築年数・屋根の向き。この3つが無いと話が進みません

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自分で持っていく物差し

1kWあたりいくらなら20年で回収できるか。国の公表値から計算できます

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知っておく線引き

自宅で契約する形なら、書面を受け取ってから8日間は無条件で解除できます

屋根に太陽光パネルを設置した戸建て住宅
屋根に太陽光パネルを設置した戸建て住宅

相談する相手は、工事をする会社とは限りません

太陽光の相談窓口には、大きく分けて2種類あります。自分で設計して工事もする会社と、話を聞いて条件に合う会社や制度につなぐ窓口です。
「暮らしの節約×再エネ補助ナビ」を運営しているのは株式会社トビライズ(東京都新宿区)で、同社の公式サイトに挙がっている事業は、WEB集客プロモーション、ホームページ制作、Google広告やMEO、WEBマガジンの発行、ツール開発、補助金・助成金支援などです。太陽光発電や蓄電池の施工そのものは、事業内容に挙がっていません。

これは良し悪しの話ではなく、面談で聞くことが決まるという話です。窓口と施工会社が別なら、「実際に工事をするのはどこの会社か」「保証を出すのはどちらか」を最初に確認しておく必要があります。工事の品質も、10年後の保証も、そこが引き受けるからです。

サイトが引き受けると書いているのは3つ。うち1つは「申請の代行」です

公式サイトに書かれているサポートの中身は3つです。
1つめが、住んでいる地域と状況をもとに、いま使える補助金・助成金を個別に調べること。2つめが、その条件を踏まえた設備・容量・導入プランの案内。3つめが、申請に必要な書類の準備から提出までのサポートです。

料金について書かれていることよくある質問に「申請代行は完全無料。手数料は一切かかりません」とあります。設備そのものの費用が無料になるという意味ではなく、補助金の申請手続きを代わりにやってもらう部分に手数料がかからない、という記載です。

同じよくある質問には、こうも書かれています。「補助金・助成金は様々な対象があり、条件を満たすことで一部を補助する目的であり、申請を行うだけでお金がもらえる制度ではありません」。
設備を買って、条件を満たして、はじめて一部が戻ってくる。順番はそちらです。ここを取り違えると、面談での話が最初から噛み合いません。

暮らしの節約×再エネ補助ナビの公式サイトを見る →

※ 対象・受付内容は変更されることがあります

相談の前に、自分で用意する3つ

面談が長引く理由は、だいたい同じです。自分の家の電気の使い方が分からないので、話が一般論から先に進まないのです。先に3つだけ用意しておけば、その日のうちに数字が出ます。

相談の前に、手元に置いておくもの
1. 検針票か、電力会社のマイページ
見るのは請求額ではなく使用量(kWh)です。できれば夏と冬を1か月ずつ。太陽光で減るのは「昼に使う分」なので、量が分からないと効果も計算できません。

2. 屋根の情報
築年数(申込フォームに入力欄があります)、屋根の材質、向き、だいたいの面積。新築時の図面が残っていれば一番早いです。

3. 出せる金額の上限と、決める時期
先に自分で決めておきます。決めていないと、提示された金額が基準になってしまいます。

特に1つめが重要です。太陽光で減らせるのは、昼間に自分の家で使う電気だけだからです。昼に誰もいない家と、在宅勤務で日中もエアコンを使う家とでは、同じ設備を載せても効果がまったく違います。請求額ではなく使用量(kWh)を見るのはそのためです。

検針票と電卓を用意して相談に備える
検針票と電卓を用意して相談に備える

ついでに、いまの電気代の中身も見ておきます。2026年度の再生可能エネルギー発電促進賦課金は1kWhあたり4.18円で、経済産業省は月400kWhを使う家庭のモデルで月1,672円、年20,064円と示しています。これは電気を買っている限り誰もが払っている固定費で、自分で発電して使う分にはかかりません。太陽光の効果を考えるときは、この分も込みで見ることになります。

見積もりが高いのか安いのかは、1kWあたりに割ると分かります

太陽光の見積もりは総額で出てきます。150万円と言われても、それが高いのか安いのかは、そのままでは判断できません。容量が4kWなのか6kWなのかで意味がまったく変わるからです。
判断のしかたは1つで、総額を容量(kW)で割ります。この「1kWあたりいくらか」だけが、他の家と比べられる数字です。

比べる相手も公表されています。FIT制度では設置した人が発電設備の費用を国に報告することになっていて、そのデータが調達価格等算定委員会の資料として公開されています。2025年1〜8月に設置された住宅用太陽光、34,163件分の分布がこれです。

実際に設置された住宅用太陽光の費用(2025年1〜8月設置・34,163件)
安いほうから数えた位置 1kWあたり 5kWに換算すると
上位5%(かなり安い) 15.24万円 76.2万円
上位10% 17.38万円 86.9万円
上位25% 24.00万円 120.0万円
ちょうど真ん中(中央値) 29.42万円 147.1万円
参考:国が2026年度の制度設計に使った想定値 25.50万円 127.5万円
出典:調達価格等算定委員会(第110回・2026年1月)資料1「太陽光発電について」。FIT制度の定期報告データを集計したもので、新築・既築の両方を含みます。2025年8月15日時点までに報告された分が対象です。

ちょうど真ん中が1kWあたり29.42万円。5kWなら147万円あたりが「ふつう」ということになります。安いほうから25%の位置が24.00万円なので、1kWあたり24万円を切っていれば、かなり安い部類です。

内訳も公表されています。2025年に新築で設置された案件の平均は1kWあたり28.9万円で、そのうちパネルが約47%、工事費が約29%。残りがパワコン、架台などです。見積書の内訳がこの比率から大きく外れているときは、何にお金がかかっているのかを聞く価値があります。

20年でいくら戻るのか、国の想定値だけで計算してみます

もう1つ、先に知っておいたほうがいいことがあります。売電価格が、以前とは別の仕組みになったことです。
2026年度の住宅用太陽光(10kW未満)は「初期投資支援スキーム」という形になっていて、買取価格は1〜4年目が24円、5〜10年目が8.3円です。最初の4年で厚く回収して、そのあとは自分で使ったほうが得になる、という設計に切り替わっています。「売電で儲ける」ではなく「買う電気を減らす」ほうに寄った、ということです。

では、実際に20年でいくら戻るのか。国が制度を設計するときに使っている想定値を、そのまま使って計算してみます。

計算に使った前提(すべて国が制度設計に使っている想定値)
▪ 発電量の前提(設備利用率)… 13.7%=1kWにつき年およそ1,200kWh
▪ 発電した電気のうち自分の家で使う割合 … 30%(残り70%を売る)
▪ 自分で使う1kWhの価値 … 27.31円(買わずに済んだ電気代)
▪ 売る価格(2026年度・住宅用)… 1〜4年目が24円5〜10年目が8.3円
▪ 11年目以降の売電価格 … 10.0円(FITが終わったあとの想定値)
▪ 点検やパワコン交換などの維持費 … 年3,000円(1kWあたり)
▪ 何年使う想定か … 20年(外壁や屋根の塗り替えを見込んだ年数)
上の前提で計算した、20年でいくら戻るか(1kWあたり)
期間 1年あたり 内訳
1〜4年目 26,995円 自家消費9,833+売電20,162−維持費3,000
5〜10年目 13,805円 自家消費9,833+売電6,973−維持費3,000
11〜20年目 15,233円 自家消費9,833+売電8,401−維持費3,000
20年の合計 343,144円 =約34.3万円(1kWあたり)

1kWあたり20年で約34.3万円。これが、国の想定どおりに動いた場合に戻ってくる金額です。
ということは、1kWあたりの費用がこれを下回っていれば20年で元が取れて、上回っていれば取れない、という単純な話になります。見積もりの額ごとに並べるとこうなります。

見積もりの額ごとに、20年でどうなるか(試算)
1kWあたりの費用 5kWなら 20年後の差し引き
5kW換算
元が取れる時期
24.00万円
実測で安いほうから25%
120.0万円 +51.6万円 約13.2年
25.50万円
国の想定値
127.5万円 +44.1万円 約14.2年
29.42万円
実測のちょうど真ん中
147.1万円 +24.5万円 約16.8年
35.00万円 175.0万円 ▼ 3.4万円 20年では届かない
蓄電池の費用と効果は、この計算には入っていません。国の想定値が太陽光単体のものだからです。
これは「国の想定値による試算」です実際の発電量は屋根の向き・角度・地域・影のかかり方で変わりますし、電気料金も、昼にどれだけ電気を使うかも家ごとに違います。上の表は、国が制度を設計するために置いた平均的な想定値をそのまま当てはめた計算であって、特定の家庭で同じ結果になることを示すものではありません。自分の家の数字は、屋根と使用量を見てもらってはじめて出てきます。

それでも、この表は面談で役に立ちます。提示された金額を容量で割って、上の表のどこに乗るかを見れば、その場で「20年でどうなる見込みか」を自分で確かめられるからです。1kWあたり35万円前後になると、国の想定値で計算する限り20年でも差し引きがほぼ残らない計算になります。そこまで来たら、なぜその金額なのかを聞いたほうがいいということです。

なお、この計算に蓄電池は入っていません。国の想定値が太陽光単体のものだからです。蓄電池は、発電した電気を夜に回すことで「自分で使う割合(上の前提では30%)」を引き上げる設備なので、足すなら、その割合が何%まで上がるのかを聞かないと効果を計算できません。ここは面談で必ず確認する項目になります。

面談で聞いておく6つ
実際に工事をするのはどこの会社か。窓口と施工会社が同じとは限りません。
見積もりの1kWあたりの単価。総額ではなく、総額 ÷ 容量(kW)で聞きます。
パネル・パワコン・工事費の内訳。国のデータでは、費用の約47%がパネル、約29%が工事費です。
パワコンをいつ交換するのか、いくらかかるのか。20年使う前提なら、途中で1回来る出費です。
蓄電池を足すと、自家消費の割合が何%まで上がるのか。上がらないなら、蓄電池の費用は回収に効きません。
補助金が下りなかった場合、契約はどうなるのか。ここは口頭ではなく書面で確認します。

補助金は「契約してから」では申請できません

申込フォームの下に、小さく3つの注意書きがあります。そのうちの1つがこれです。
「既に契約、購入、支払いを行なったものに関しては補助金、助成金の申請はできません」。

これが、相談を先に置く理由です。設備を決めて契約してから「使える補助金はありますか」と聞いても、その設備については終わっている、ということになります。順番は、制度を調べる、条件に合う設備と容量を決める、申請する、契約する。逆にはできません。

制度そのものは、国のものと自治体のものがあり、内容も条件も年度ごとに変わります。同じ県内でも市区町村によって上乗せの有無が違うことがあります。だから、この記事に「いくらもらえる」と書くことはできません。自分の住所で、今年度、何が使えるのか。それを調べてもらうのが、この相談の中身ということになります。

確実にもらえるものではありません補助金・助成金は条件を満たした場合に費用の一部を補助する制度で、申請すれば必ず受け取れるものではありません。予算の上限に達して受付が終わることもあります。面談では「もらえる前提の見積もり」と「もらえなかった場合の見積もり」を両方出してもらってください。

断りたくなったときのために、法律の線引きだけ知っておく

相談に踏み出せない理由の多くは、金額そのものではなく「一度会ったら断れないのではないか」という不安だと思います。ここは法律で決まっているので、事実だけ書いておきます。

自宅で契約する形になった場合、法律はこうなっています
勧誘の前に、相手は名乗る義務があります(特定商取引法 第3条)
事業者の氏名・名称、契約の勧誘が目的であること、扱う商品の種類。この3つを、勧誘に先立って告げなければならないと定められています。

「契約するつもりはない」と言えば、そこで終わりです(第3条の2)
消費者が契約締結の意思がないことを示したときは、その訪問時にそのまま勧誘を続けることも、その後あらためて勧誘することも禁止されています。

契約しても8日間は無条件で解除できます(第9条)
法律で決められた書面を受け取った日から数えて8日以内なら、書面または電磁的記録で申込みの撤回・契約の解除ができます。違約金も損害賠償も不要で、支払い済みの頭金は返してもらえます。

出典:消費者庁「特定商取引法ガイド」訪問販売のページ。営業所以外の場所(自宅など)で契約する取引が対象です。

よく誤解されるのが、「自分から呼んだ場合はクーリング・オフできない」という話です。特定商取引法には確かに適用除外の規定がありますが、消費者庁が公表しているQ&Aでは、そこでいう「請求した者」とは「購入者が契約の申込み又は締結をする意思をあらかじめ有し、その住居において当該契約の申込み又は締結を行いたい旨の明確な意思表示をした場合」と説明されています。
つまり、契約するつもりで呼んだ場合の話です。説明を聞くために来てもらった、という状況とは分けて考えられています。

判断に迷ったときの窓口消費者ホットラインは局番なしの188です。最寄りの消費生活センターにつながり、契約前の相談にも応じてもらえます。オンラインでの面談から契約に進む場合は、取引の形が変わるため同じ扱いになるとは限りません。気になるときは、署名する前にここで確認するのがいちばん確実です。

裏を返せば、断る手段が用意されている以上、「話を聞くこと」自体を怖がる必要はない、ということでもあります。そのうえで、聞く気がないなら最初から申し込まない。そこだけをはっきりさせておけば、この相談は使いやすい窓口です。

この相談が噛み合わない人

最後に、申し込まないほうがいい人を書いておきます。相手も時間を使うので、ここは正直に書きます。

この相談が噛み合わない人
賃貸・集合住宅にお住まいの方。対象は戸建て住宅を所有している個人と明記されています。
すでに契約・購入・支払いを済ませた設備がある方。それについては補助金・助成金の申請ができないと明記されています。
情報だけ集めたい方。相談は人が時間を取って行うものです。数字の目安を知りたいだけなら、この記事の表で足ります。
電話に出られない方。申込フォームに電話番号の入力があり、日程はそこから決まります。
1kWあたり30万円前後の出費を、20年かけて回収する話に興味がない方。数年で元が取れる商品ではありません。
対応できる地域から外れている方。サイトに対応エリアの記載がないので、連絡が来た時点でいちばん最初に確認してください。

逆に、戸建てを持っていて、電気代を実際に減らしたくて、1kWあたりの単価を自分で確かめる気がある人には、噛み合う窓口だと思います。屋根と使用量は、見てもらわないと数字が出ないからです。

まとめ

申し込むと起きること

電話かメールで連絡が来て、対面またはオンラインで面談。送信した時点では何も決まりません

持っていくもの

検針票の使用量(kWh)、築年数と屋根の情報、出せる金額の上限

判断する数字

総額 ÷ 容量(kW)。実測の真ん中は29.42万円/kW、安い側25%が24.00万円/kW

20年の目安

国の想定値だと1kWあたり約34.3万円が戻る計算。35万円/kWを超えると届かない

順番

契約したあとでは補助金を申請できません。調べる→決める→申請→契約

断り方

自宅で契約するなら書面を受け取ってから8日間は無条件で解除できます(特商法第9条)

太陽光は、数年で元が取れる買い物ではありません。20年かけて回収する設備です。だからこそ、面談の前に物差しを持っておくと、話の聞き方が変わります。上の数字を手元に置いて、自分の家の場合はいくらになるのかを聞いてみてください。

対象は戸建て住宅を所有している個人の方です

面談まで受けるつもりがある人だけ、申し込んでください

この記事で分かるのは、1kWあたりいくらなら20年で回収できるのかという物差しまでです。実際に自分の家でいくらになるかは、屋根の向きと面積、いま使っている電気の量、そして住んでいる自治体の制度が分からないと出てきません。それを調べるのが、この相談の中身です。逆に言えば、検針票と築年数を用意して、この記事の6つを聞けば、1回の面談で「自分の家の場合いくらか」がはっきりします。申し込むと電話かメールで連絡が来て、対面またはオンラインで面談する流れになります。話を聞いたうえで契約しない選択はできますが、時間を取ってもらう相談なので、導入を検討していない段階では申し込まないでください。この記事の内容は2026年9月時点のものです。

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※本記事は広告(アフィリエイトプログラム)を含みます。記載の内容は2026年9月3日時点で公式サイトおよび官公庁の公表資料を確認したものです。サービス内容・対象条件・補助金制度・買取価格は変更されることがありますので、申し込む前に必ず最新の表示をご確認ください。本記事の試算は国が制度設計に用いている想定値に基づくもので、特定の家庭における効果を保証するものではありません。