先に結論を書きます。
データ無制限のプランを、割引を一切使わずに契約した場合の月額は楽天モバイル3,278円、au 7,788円、ソフトバンク8,008円です(すべて税込)。
auとソフトバンクの公式サイトに大きく出ている4,000〜5,000円台という数字は、"家族3回線""自宅のネット回線""指定のクレジットカード払い"という3つの条件をすべて満たしたときの金額です。
1つでも欠けると、その分だけ月額は上がります。
つまり一人暮らしで自宅にネット回線を引いていない人にとっては、3社の差は月4,500円ほど、年間では5万円を超える計算になります。
この記事では、3社の無制限プランを"割引なし"と"全部適用"の両方で並べ、どの条件を満たすと順位が入れ替わるのかを整理します。使ってみた感想ではなく、2026年9月時点の各社公式ページに書かれている数字だけで比べます。
まず、割引なしの実額を並べます
比較の前提を先に決めておきます。
各社の「データ無制限」にあたるプランを、割引を一切適用しない状態で並べたのが次の表です。
auは現在2つの無制限プランがあり、「使い放題MAX+ 5G/4G」と「auバリューリンクプラン」で金額が違います。
ソフトバンクは2026年6月2日から「テイガク無制限」と「ペイトク2」の2本立てになりました。
まずは各社のいちばん標準的な無制限プランで比べます。
| 楽天モバイル Rakuten最強プラン |
au 使い放題MAX+ |
au バリューリンク |
ソフトバンク テイガク無制限 |
|
|---|---|---|---|---|
| 割引なしの月額 | 3,278円 | 7,788円 | 8,008円 | 8,008円 |
| 割引を全部適用 | 3,168円 家族割 −110円 |
5,258円 −2,530円 |
5,478円 −2,530円 |
5,148円 −2,860円 |
| 割引に必要な条件 | 家族グループを 作れば適用 |
家族3回線 +自宅ネット +au PAY カード |
家族3回線 +自宅ネット +au PAY カード |
家族3回線 +光/Air +PayPayカード ゴールド |
| 少ししか使わない月 | 1,078円 3GBまで自動で |
変わらない | 変わらない | 変わらない |
| 速度制限の目安 | 記載は「速度制限の場合あり」まで | 200GB/月超で 最大5Mbps |
200GB/月超で 最大5Mbps |
直近30日で300GB超 最大4.5Mbps |
| テザリング | 無料・上限なし | 合計60GBまで | 合計60GBまで | 公式に明示なし |
| 国内通話 | Rakuten Linkで無料 | 22円/30秒 | 22円/30秒 | 22円/30秒 |
割引なしで見ると、楽天モバイルとauの差は月4,510円、ソフトバンクとの差は月4,730円です。
年間にすると、それぞれ54,120円と56,760円になります。
この差がどこから生まれているのかというと、楽天モバイルの価格が安いというより、auとソフトバンクが「割引が適用されている状態」を前提に価格を組んでいるからです。
auとソフトバンクの「5,000円台」に必要な3つの条件
各社の公式サイトで目立つ位置にあるのは、割引を全部適用したあとの金額です。
au 使い放題MAX+なら5,258円、ソフトバンク テイガク無制限なら5,148円。
この数字自体は公式に書かれているとおりで、間違いではありません。
ただし、その下に必ず条件が書かれています。中身を開くとこうなります。
注意したいのは、割引の2つ目「自宅のインターネット回線」です。
auスマートバリューもおうち割 光セットも、対象のネット回線を契約していることが条件になっています。
そのネット回線には当然、別途月額がかかります。
すでに使っているなら純粋な割引ですが、スマホ代を下げるためだけに新しく引くと、家計全体では増えることになります。
自分の条件だと、結局いくらになるのか
公式に書かれている割引額を使って、条件別に計算し直したのが次の表です。
自分に当てはまる行を探してみてください。
| あなたの状況 | 楽天モバイル | au 使い放題MAX+ | SB テイガク無制限 |
|---|---|---|---|
| 一人暮らし・自宅ネットなし・カード払いもなし | 3,278円 | 7,788円 | 8,008円 |
| 一人暮らし・指定カード払いだけあり | 3,278円 | 7,568円 | 7,458円 |
| 2人・自宅ネットあり・指定カード払いあり | 3,168円 | 5,808円 家族割プラスは2人660円 |
5,148円〜 2回線時の割引額は公式でご確認ください |
| 3人以上・自宅ネットあり・指定カード払いあり | 3,168円 | 5,258円 | 5,148円 |

この表で分かるのは、条件が揃うほど差が縮み、揃わないほど差が開くということです。
3人以上の家族で自宅ネットもカードも揃っている場合、楽天モバイルとの差は月2,000円前後まで縮みます。
一方、一人暮らしで何も揃っていない場合の差は月4,500円前後。
同じ「3社比較」でも、置かれている条件によって結論が変わる理由がここにあります。
カード払いの割引は、年会費とセットで計算する
3点セットのうち、いちばん手を出しやすいのがカード払いの割引です。
支払い方法を変えるだけなので、家族構成もネット回線も関係ありません。
ただし、ソフトバンクの割引額が大きいほうのカードには年会費があります。
ここは「損だからやめたほうがいい」という話ではありません。
カードの還元率や付帯特典を含めれば、人によっては十分に元が取れます。
言いたいのは、スマホ代の割引だけを見て年会費のあるカードを作ると、スマホ代は下がったのに支出は増えた、という結果になりうるということです。
計算に入れるべき数字が1つ増える、と考えてください。
「無制限」と書いてあっても、上限の目安はあります
3社とも無制限をうたっていますが、公式ページの注記を読むと書かれている内容が違います。
auは「200GB/月を超えると最大5Mbps」。
ソフトバンクのテイガク無制限は「直近30日間で300GB超の場合、通常利用に影響のない範囲(最大4.5Mbps)で速度制御」。
楽天モバイルの料金ページには「速度制限の場合あり」という記載があり、何GBという具体的な数字は見当たりませんでした。
au
200GB/月を超えると最大5Mbps。テザリング等は合計60GBまで
ソフトバンク
直近30日で300GB超なら最大4.5Mbps。数え方が「月」ではなく「直近30日」
楽天モバイル
料金ページの記載は「速度制限の場合あり」まで。テザリングは無料で制限なし

実務的に効いてくるのは、実はテザリングのほうだと思います。
auは無制限プランでも、テザリングなどの合計は60GBまでと明記されています。
自宅にネット回線を引かず、スマホのテザリングでパソコンを使う、という使い方をするなら、この60GBは早い段階で気になる数字です。
楽天モバイルは公式FAQで「テザリングに制限はありません」と回答していて、追加料金もかかりません。ただし使った分はプランのデータ量に加算されるため、3GBや20GBの区切りは普通に超えていくことになります。
見落とされがちな通話料の差
月額の比較では抜けやすいのですが、通話料は年単位で見るとかなりの金額になります。
| 楽天モバイル | au | ソフトバンク | |
|---|---|---|---|
| 追加料金なしの通話 | Rakuten Link利用で 国内通話無料 |
なし 22円/30秒 |
なし 22円/30秒 |
| 短時間のかけ放題 | 15分かけ放題 1,100円/月 |
通話定額ライト2 880円/月(5分) |
準定額オプション+ 880円/月(5分) |
| 24時間かけ放題 | アプリ利用なら不要 | 通話定額2 1,980円/月 |
定額オプション+ 金額は公式でご確認ください |
| 対象外の通話 | 0570などの他社接続サービス、一部特番(188) | 0570(ナビダイヤル)、衛星電話など | 対象外通話あり |
auで24時間かけ放題を付けると月1,980円。年間で23,760円です。
楽天モバイルはRakuten Linkというアプリ経由の発信であれば国内通話が無料なので、この分がまるごと不要になります。
ただし無条件ではありません。
公式には、0570などから始まる他社接続サービスや一部の特番(188)は無料通話の対象外と明記されています。また、アプリを使わずに標準の電話アプリから発信した場合は30秒22円がかかります。
仕事で0570番号に頻繁にかける人だと、この"対象外"が効いてくる可能性があります。
使わない月がある人は、プランの構造そのものが違う
ここまで無制限プラン同士で比べてきましたが、そもそも毎月データを使い切っているとは限りません。
楽天モバイルのRakuten最強プランは、プランが1つしかなく、使った量で自動的に段階が変わります。
3GBまでなら1,078円、20GBまでなら2,178円、それを超えると3,278円。
出張が多い月と、家にいるだけの月で、手続きなしに金額が変わります。
3GBまで
1,078円(最強家族割適用で968円)
3GB超〜20GB
2,178円(同2,068円)
20GB超〜無制限
3,278円(同3,168円)
auとソフトバンクにも、あまり使わない人向けの段階制プランはあります(auの「スマホミニプラン+ 5G/4G」、ソフトバンクの「ミニフィット2」)。
ただしこちらは無制限プランとは別のプランなので、使う量が変わったら自分でプランを変更する必要があります。
月によって使用量が読めない人にとっては、この"プランを選ばなくていい"という構造そのものが差になります。
結局どれを選べばいいのか(タイプ別)
ここまでの内容を、状況別に整理し直します。
自分に当てはまる行が1つ見つかれば、それで十分です。
| あなたの状況 | 検討する価値があるのは | 理由 |
|---|---|---|
| 一人暮らしで自宅にネット回線がない | 楽天モバイル | 割引の条件がそもそも噛み合わない。差は月4,500円前後になる |
| 月によってデータ使用量の差が大きい | 楽天モバイル | 1つのプランのまま3GB以下の月は1,078円に下がる。他社は定額 |
| パソコンのテザリングを常用する | 楽天モバイル | auは合計60GBまで。楽天モバイルはテザリングの制限が無い |
| 家族3回線+自宅ネットがすでに揃っている | au / ソフトバンク | 5,000円台まで下がる。ここまで来れば差は月2,000円前後に縮む |
| 月に200GB以上使う可能性がある | ソフトバンク | 速度制御の目安が直近30日で300GB。auは200GB/月 |
| PayPayの還元をまとめて取りにいきたい | ソフトバンク ペイトク2 | ポイント付与率が上がる代わりに、割引後でも7,678円と高め |
| 長電話が多く、相手も番号もバラバラ | 楽天モバイル | Rakuten Linkの無料通話で、かけ放題オプション代がまるごと不要になる |
並べてみると、判断の軸は2つに集約されます。
1つは「割引の3点セットが揃っているか」。
もう1つは「テザリングと通話をどれだけ使うか」。
3点セットが揃っていない人にとっては、auとソフトバンクの価格は割引前の7,000〜8,000円台がそのまま現実の金額になります。
この状態で月4,500円の差を埋める材料は、料金表の中には見当たりません。
割引の条件が揃わないなら、選択肢はかなり絞られます
家族3回線・自宅のネット回線・指定カード払い。この3つが揃わないうちは、auとソフトバンクの無制限は7,000〜8,000円台のままです。楽天モバイルは条件なしで3,278円、しかも使わなかった月は自動的に1,078円まで下がります。まずは自分の直近3ヶ月のデータ使用量と、いま払っている金額を見比べてみるのが早いと思います。
▶ 楽天モバイルの公式サイトを見る
※ 料金・条件は変更されることがあります。契約前に必ず公式ページでご確認ください
この記事で比べていないこと
正直に書いておきます。
この記事は各社の公式料金ページに書かれている数字を並べたものであって、実際に3社を契約して使い比べた記録ではありません。
そのため、次の点についてはいっさい判断していません。
電波の入りやすさ
地下や建物内でのつながり方は、住んでいる場所と行動範囲で変わります。料金ページからは分かりません
端末セットの割引
各社の端末購入プログラムは条件が複雑で、機種ごとに損得が変わります
サブブランド
UQ mobileやワイモバイルを含めると前提が変わるため、今回は3社の本体プランだけで比べています
特に電波については、料金の差より優先度が高い人も多いはずです。
月4,500円安くても、職場でつながらないなら意味がありません。
そこは実際に使っている人の話や、自分の行動範囲のエリアマップで確認してください。
まとめ
携帯料金は改定が続いている分野で、実際にソフトバンクは2026年6月2日に「ペイトク2」「テイガク無制限」の提供を開始し、2026年7月1日には既存プランの月額を110円〜550円引き上げています。
契約する時点の正確な金額と適用条件は、必ず各社の公式ページでご確認ください。
