先に結論を書きます。
2026年の値上げで、Amazon Music Unlimited の個人プランはプライム会員でも月額1,080円になりました。Spotify Premium も1,080円です。
その一方で、楽天ミュージックのスタンダードプランは月額980円のまま。楽天カードか楽天モバイルを使っている人なら780円、年額なら月あたり約775円になります。
つまり今は、3社の中で楽天ミュージックが明確に安い状態です。
ただし「安いほうを選べば正解」という話でもありません。楽天ミュージックには"音質の上限"というはっきりした弱点があり、Amazon Musicには値上げの陰でひっそり増えた"もう一つのプラン"があります。
この記事では、3サービスの料金を2026年8月時点の実額で並べたうえで、それぞれのメリットとデメリットを整理します。使ってみた感想ではなく、公式ページと公式発表に書かれている内容だけで比べます。
結論:2026年8月時点で一番安いのは楽天ミュージック
音楽サブスクの料金は、この数年ずっと上がり続けています。
特に大きかったのが2026年のAmazon Musicの値上げで、これによって「どこが安いか」の順位が入れ替わりました。
まず、3社の料金をそのまま並べます。
| 楽天ミュージック | Amazon Music | Spotify | |
|---|---|---|---|
| 個人プラン(月額) | 980円 | Unlimited 1,180円 プライム会員 1,080円 |
1,080円 |
| 条件付きの割引 | 780円 楽天カード/モバイル会員 |
980円 Standard+プライム会員 |
なし |
| 年額プラン | 9,300円 月あたり約775円 |
10,800円 Unlimited・プライム会員 |
記載なし |
| 学生プラン | 480円 初回90日無料 |
580円 | 580円 |
| 家族向け | 見当たらない | 1,980円 年額19,800円 |
Family 1,880円 Duo 1,480円 |
| いちばん安いプラン | ライト 500円 月20時間まで |
プライム特典 基本はシャッフル |
無料プラン 広告あり |
| 音質の上限 | 320kbps | Ultra HD・空間オーディオ | ロスレス |
| 無料お試し | 30日間 | 30日間 | 1ヶ月間 |
表を上から2行だけ見れば、話はほぼ終わっています。
個人プランの定価は、楽天ミュージックが980円、Amazon Music Unlimitedが1,180円、Spotifyが1,080円。
そして楽天ミュージックには、楽天カードか楽天モバイルを使っている人向けの780円プランがあります。楽天カードは年会費無料なので、条件としてはそれほど厳しくありません。
2026年のAmazon Music値上げで、何が変わったのか
先に、比較の前提になっている値上げの中身を確認しておきます。ここを知らないまま古い比較記事を読むと、数字が丸ごとずれます。
改定後の料金は次のとおりです。
Unlimited 個人(プライム会員)
月額980円 → 1,080円。年額は9,800円 → 10,800円
Unlimited 個人(非プライム)
月額1,080円 → 1,180円
Unlimited ファミリー
月額1,980円へ。年額は19,800円
適用のタイミング
新規は2月3日から。すでに使っている人は3月10日以降の最初の更新日から
注目したいのは、プライム会員向けの個人プランが1,080円になった点です。
これは、プライム会員という条件を満たしてもなお、Spotifyと同額になったということです。
少し前まで「プライム会員なら音楽サブスクはAmazonが一番安い」というのはほぼ定説でした。その前提が、この改定で崩れています。
値上げと同時に、Amazonには新しいプランができている
そして、ここがあまり知られていない部分です。
Amazonは値上げと前後して「Amazon Music Standard」という新しいプランを用意しました。
料金はプライム会員で月額980円、非プライム会員で1,080円。つまり、値上げ前のUnlimitedとほぼ同じ値段です。
違いはオーディオブックの特典だけで、音楽まわりの機能は変わりません。
Audibleの1冊を毎月ちゃんと消化している人にはUnlimitedのほうが得ですが、「そういえば受け取っていない」という人は、切り替えを検討する価値があります。
切り替え自体は、Amazon Musicの設定ページで希望するプランの丸いマークを選ぶだけです。

楽天ミュージックのメリットとデメリット
ここからは1社ずつ、いい点と引っかかる点を整理します。まずは楽天ミュージックから。
楽曲数は約1億曲で、この点は3社とも横並びです。「聴きたいアーティストがいない」という理由で差がつく時代ではなくなっています。
メリット:料金の選択肢が3社の中で一番細かい
スタンダード980円
定価の時点でAmazon・Spotifyより100円〜200円安い
楽天カード/モバイル会員780円
年会費無料の楽天カードを持っているだけで対象になる
年額9,300円
月あたり約775円。年額プランがある時点でSpotifyより選択肢が広い
ライト500円
月20時間まで。年額なら5,000円=月あたり約417円
学生480円
15〜25歳が対象で最大6年間。しかも初回90日無料
料金プランがここまで細かく分かれているのは3社で楽天ミュージックだけです。
特にライトプランは、他社には存在しない発想のプランです。
「通勤の行き帰りだけ」「作業中に少し流すだけ」という使い方なら、月20時間で足りてしまう人はそれなりにいるはずです。1日あたり40分の計算になります。
メリット:聴くだけで楽天ポイントが少しずつ貯まる
楽天ミュージックには「楽天リワード」という仕組みがあり、1日1曲再生するだけで1ポイントもらえます。マイページの登録、オフライン設定、マイプレイリストの作成、オフラインモードの使用でも、それぞれ5ポイントが用意されています。
他の2社にはない、楽天らしい特徴です。
"毎日聴いていれば永久にポイントが貯まり続ける"という話ではありません。ポイント目当てで契約を決めるのはおすすめしません。
デメリット:音質の上限が320kbpsで止まる
これが楽天ミュージックの最大の弱点です。
公式に用意されている音質の選択肢は、Low(64kbps)、Normal(128kbps)、High(320kbps)の3つ。つまり一番いい設定を選んでも320kbpsで頭打ちになります。
SpotifyのロスレスやAmazonのUltra HD・空間オーディオに相当する選択肢は、料金プランのページにも音質の説明にも見当たりません。
ただし、これがどこまで問題になるかは人によります。
スマートフォン本体のスピーカーや数千円のワイヤレスイヤホンで聴いている場合、320kbpsとロスレスの差を聴き分けるのは簡単ではありません。
逆に、有線のイヤホンやDAC、しっかりしたオーディオ機器を持っている人にとっては、ここが決定的な差になります。"自分がどちら側か"で判断が変わる、分かりやすい線引きです。
デメリット:家族向けのプランが見当たらない
公式の料金プラン一覧を見ると、スタンダード、楽天カード/モバイル会員対象、学生、ライト、バンドルの5つが並んでいます。
SpotifyのFamilyやAmazonのファミリープランに当たるものは、ここに載っていません。
家族4人で使う前提だと、1人ずつ契約することになります。980円×4人=3,920円となり、Spotify Familyの1,880円やAmazonのファミリープラン1,980円と比べて一気に不利になります。
つまり楽天ミュージックが強いのは、あくまで"1人で使う場合"です。
ここは値段の話の前提として押さえておいてください。
Amazon Musicのメリットとデメリット
続いてAmazon Musicです。ここは料金体系が3社で一番ややこしいので、整理して読む必要があります。
メリット:音質まわりの選択肢が広い
HD、Ultra HD、そして空間オーディオ。
これらが追加料金なしで使えるのがAmazon Musicの強みです。しかも、この機能はUnlimitedだけでなく、安いStandardプランでも同じように使えます。
対応するイヤホンやスピーカーを持っているなら、この時点で楽天ミュージックは候補から外れることになります。
メリット:プライム会員なら追加料金の実額が小さい
すでにプライム会員として年会費を払っている人にとっては、月980円のStandardプランを足すだけで音楽が聴き放題になります。
配送特典やPrime Videoのために元々プライム会員なのであれば、音楽のために新しく別のサービスを契約するより心理的なハードルは低いはずです。
デメリット:プランが多すぎて、自分が何を契約しているのか分かりにくい
Amazon Musicには、名前の似たものがいくつも並んでいます。
Amazon Music Free、Amazon Music Prime(プライム会員特典)、Amazon Music Standard、Amazon Music Unlimited。
ここに「プライム会員かどうか」「月額か年額か」「個人かファミリーか学生か」が掛け合わさるため、同じサービス名でも人によって払っている金額が違う、という状態になっています。
特に注意したいのが、値上げのタイミングです。
既存ユーザーへの適用は「3月10日以降の最初の更新日から」なので、更新日が来るまで気づかないまま、ある月から請求額が上がっていたというケースが起こり得ます。
デメリット:プライム会員特典だけでは、聴きたい曲を指名できない
そして、ここが一番の誤解ポイントです。
「プライム会員なら1億曲聴き放題」という表現は間違ってはいませんが、"好きな曲を好きなときに再生できる"という意味ではありません。
2022年11月に対象が200万曲から全曲に広がったとき、同時に再生方法がシャッフル中心になりました。その後2023年10月に、プレイリスト2つ・合計100曲までという範囲でオンデマンド再生ができるようになっています。

Spotifyのメリットとデメリット
最後にSpotifyです。3社の中で唯一、料金プランがシンプルにまとまっています。
メリット:ロスレス音質がPremiumに含まれている
日本の公式ページを見ると、Premiumの特典として「広告ナシで音楽が聴ける」「ダウンロードしてオフライン再生」「好きな曲順で再生」「ロスレス音質」「リアルタイムで複数の友達と一緒に音楽を聴くJam機能」が並んでいます。
公式サポートの記載では、音質の段階は以下のようになっています。
無料プラン
Low 約24kbps/Normal 約96kbps/High 約160kbps
Premium
上記に加えて Very high 約320kbps
Premium限定
Lossless 最大24bit/44.1kHzのFLAC
ブラウザ再生
無料はAAC 128kbit/s、PremiumはAAC 256kbit/s
楽天ミュージックの上限(320kbps)は、Spotifyでいう「Very high」に相当する位置です。
Spotifyはそこからもう一段上のロスレスまで用意されている、と考えると分かりやすいと思います。
メリット:2人向けのDuoプランがある
月額1,480円で2アカウント使えるDuoは、Spotifyだけのプランです。
夫婦や同居のパートナーで使うなら、個人プラン2つ(2,160円)と比べて680円安くなります。
Familyは月額1,880円で最大6アカウント。Kidsアカウントにも対応しています。
デメリット:割引の入口がない
Spotifyには、楽天ミュージックの「楽天カード会員なら780円」やAmazonの「プライム会員なら980円」に当たる割引がありません。
学生でなければ、個人プランは1,080円のままです。
また、公式の料金ページに年額プランの記載も見当たりません。楽天ミュージックの年額(月あたり約775円)やAmazonの年額と比べると、「まとめ払いで安くする」という選択肢が取れないことになります。
デメリット:DuoとFamilyには無料体験がない
公式ページを見ると、無料体験が付いているのはPremium StandardとPremium Studentの2つだけで、どちらも1ヶ月間です。DuoとFamilyには「1ヶ月間¥0」の表記がありません。
家族で使うつもりなら、まず個人プランで1ヶ月試してから移る、という手順を踏むことになります。
結局どれを選べばいいのか(タイプ別)
ここまでの内容を、状況別に整理し直します。
自分に当てはまる行を1つ見つけてもらえれば、それで十分です。
| あなたの状況 | 向いているのは | 理由 |
|---|---|---|
| 楽天カードか楽天モバイルを使っている | 楽天ミュージック | 月780円。3社の常時プランで最も安い |
| とにかく年間の支払いを抑えたい | 楽天ミュージック 年額 | 9,300円=月あたり約775円。Amazonの年額より1,500円安い |
| いい機材で音質にこだわりたい | Spotify / Amazon | ロスレス、Ultra HD、空間オーディオは楽天ミュージックにない |
| 家族みんなで使いたい | Spotify / Amazon | 楽天ミュージックの公式プラン一覧に家族向けが見当たらない |
| すでにプライム会員で、Audibleは使わない | Amazon Standard | Unlimitedから切り替えるだけで年間1,000円ほど下がる |
| 音楽を聴く時間は月20時間もない | 楽天ミュージック ライト | 月500円。年額なら月あたり約417円まで下がる |
| お気に入りの100曲が決まっている | プライム特典のまま | プレイリスト2つ・100曲までなら追加料金なしで指名再生できる |
こうして並べてみると、判断の軸は結局2つしかないことが分かります。
1つは「1人で使うのか、家族で使うのか」。
もう1つは「音質にこだわる機材を持っているのか」。
1人で使っていて、スマホと手持ちのイヤホンで聴ければ十分——という条件に当てはまるなら、楽天ミュージックを選ばない理由はあまりありません。
この記事を読むうえでの注意
音楽サブスクの料金は改定が続いている分野で、実際にAmazon Musicは2026年2月〜3月にかけて価格を変更しています。契約する時点の正確な金額と条件は、必ず各社の公式ページでご確認ください。
また、楽天カード/モバイル会員対象プランには対象外の条件があります(楽天カードの家族カード利用者、楽天モバイルのドコモ回線・au回線利用者など)。申し込みの前に、自分が条件に当てはまるかを公式ページで確かめてください。
なお、この記事は3社を実際に使い比べた感想ではありません。各社の公式ページの記載と、料金改定に関する公式発表を報じた記事を突き合わせて整理したものです。音質の聴こえ方や操作感といった、実際に使ってみないと分からない部分についてはあえて踏み込んでいません。
とにかく月額を下げたいなら、選択肢は絞られます
3社を実額で並べると、常時使えるプランで一番安いのは楽天ミュージックでした。楽天カードか楽天モバイルを持っているなら月780円、年額なら月あたり約775円です。音質の上限(320kbps)に納得できるかどうかが唯一の判断ポイントなので、まずは30日間の無料お試しで自分の耳とイヤホンで確かめてしまうのが早いと思います。
▶ 楽天ミュージックを30日間無料で試す
※ 無料お試しは初めての方が対象です。料金・条件は変更されることがあるため公式ページでご確認ください
