温泉宿を選ぶとき、多くの人が「露天風呂付き客室」で絞り込みます。
部屋にいながら、人目を気にせず温泉に入れる。それが目的のはずです。
ところが7軒の客室を1室ずつ見ていくと、部屋の風呂は「露天風呂」「半露天」「展望風呂」「ビューバス」「内風呂」と呼び名が分かれていて、
しかも、そのお湯が温泉とは限りませんでした。
この記事は、関東近郊で露天風呂付き客室を取りたい人向けです
部屋に風呂が付いた宿を選ぶ理由は、はっきりしています。大浴場の時間を気にしたくない。人目を気にせず何度でも入りたい。記念日に、二人だけで過ごしたい。
つまり"自分たちのタイミングで温泉に入る"のが目的のはずです。
- 記念日・女子旅・母娘旅で、関東近郊の露天風呂付き客室を取りたい
- 大浴場ではなく部屋のお風呂で温泉に入りたい
- 行く日はだいたい決まっていて、あとは宿を決めるだけ
- 予算は一人8,000円台から40,000円台まで、幅を見てから決めたい
そこで関東近郊の7施設を、客室タイプごとに1室ずつ確認しました。調べていて一番驚いたのは、部屋に付いている風呂のお湯が温泉とは限らないことです。先にそこから書きます。

「露天風呂付き客室」でも、そのお湯が温泉とは限りません
湯河原の万葉の里 白雲荘は、施設ページで客室の内訳をこう書いています。宿の名前自体が「露天風呂付客室のある宿」です。
誤解のないように書いておくと、これは白雲荘が不親切だという話ではありません。むしろ逆です。17室の内訳と、どの部屋が温泉かけ流しなのかを公開している宿は多くありません。
この宿の客室一覧を見ると、C-2タイプだけ部屋名に「温泉掛け流し」と入っています。書いてある宿は、書いてあるとおりに選べます。
お湯そのものにこだわるなら、「源泉かけ流し」で絞るほうが目的に近づきます。
部屋の風呂には、5つの呼び名があります
7施設の客室名を並べてみると、「露天風呂付き」だけではありませんでした。半露天、展望風呂、ビューバス、内風呂。同じ"風呂付き客室"でも、指しているものが違います。
この違いは、そのまま値段に出ます。伊香保のかのうやは、部屋に風呂がない8畳が一人8,085円から、ビューバス(温泉)付が23,100円から、露天風呂付客室が27,720円から。同じ宿の中で3段階に分かれていました。
河口湖の富士レークホテルも、西館のビューバスルームが26,400円、東館の露天風呂付客室が28,600円からです。
「露天風呂付き」と「露天風呂付き確約」は別の条件です
オズモールの絞り込みを開くと、部屋の条件とプランの条件が分かれています。そして、そこに確約という言葉が出てきます。
7施設を、部屋の風呂の書かれ方で並べます
一人あたりの価格・部屋の風呂の書かれ方・キャンセル料の起点・口コミ点数を1つの表にしました。横にスクロールできます。
オズモールの宿泊価格は施設やプランによって大人1名から5名まで人数の基準が違うので、ここでは公式が併記している「一人あたり」の値で揃えています。
部屋の風呂が温泉かどうかまで公式に書かれていたのは、室数の内訳を出している万葉の里 白雲荘と、全室源泉かけ流しと明記している淘心庵 米屋、そして部屋名に「ビューバス(温泉)付」と入れているかのうやでした。
関東近郊の露天風呂付き客室7選
一人あたりの価格が安い順です。金額はすべて税込で、2026年8月16日時点のものです。
1. かのうや|一人8,085円から、部屋の風呂は3段階(群馬・伊香保温泉)
価格帯:一人8,085円〜32,340円/エリア:群馬県渋川市伊香保町伊香保591
利用シーン:女子旅、母娘旅、記念日
アクセス:JR上越線渋川駅から関越交通バス(580円)で終点「伊香保温泉」。バス停までの送迎は午後2時から受け付けています。
公式の説明では、専用のケーブルカーで斜面を登った先にある創業130年の一軒宿です。部屋のお風呂は3段階に分かれていて、8畳(部屋に風呂なし)が一人8,085円から、南館のビューバス(温泉)付が23,100円から、南館の露天風呂付客室が27,720円から。
この記事で確認した中では、価格の幅がいちばん広い宿でした。キャンセル料は3日前から30%。口コミは4.17。
2. 箱根小涌谷温泉 水の音|「温泉付」と「露天風呂付」が別表記(神奈川・小涌谷)
価格帯:一人19,745円〜42,900円/エリア:神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷492-23
利用シーン:女子旅、記念日、家族旅行
アクセス:箱根登山鉄道「小涌谷駅」より徒歩15分。
公式の説明によると2025年4月1日にリニューアルオープンした宿で、3つの貸切露天風呂があります。客室名を見ると「【温泉付】水花の庄35平米」と「【露天風呂付】和洋室」が別々の表記で並んでいるのが特徴です。
キャンセル料は7日前から10%、当日80%。起点は早いものの率が低く、7施設の中ではゆるやかなほうです。口コミは4.54。
3. ホテルマイユクール祥月|風呂の呼び名が4種類ある(神奈川・箱根湯本温泉)
価格帯:一人24,000円〜38,800円/エリア:神奈川県足柄下郡箱根町湯本468-1
利用シーン:女子旅、記念日、母娘旅
アクセス:箱根登山鉄道「箱根湯本駅」より車で約3分。
敷地内に縁結びで有名なお稲荷様が祀られている宿です。客室を見ると、織部焼風呂付きスーペリアルーム、総檜風呂付きクイーンズルーム、川側 展望風呂付きスーペリアルーム、そして半露天風呂付き特別室Bと、風呂の呼び名が部屋ごとに違います。
オズモールで「露天風呂付き客室」のタグが付いていたのは、このうち半露天の部屋でした。キャンセル料は5日前から30%で、前日は70%と高めです。入湯税150円(大人のみ)が別途。全館禁煙でペットは不可。口コミは4.69。
4. 富士レークホテル|ビューバスと露天風呂付客室が並ぶ(山梨・河口湖温泉)
価格帯:一人26,400円〜42,900円/エリア:山梨県南都留郡富士河口湖町船津1
利用シーン:家族旅行、三世代旅行、女子旅
アクセス:富士急行線河口湖駅より無料送迎バスで5分。
公式の説明では、バリアフリーとユニバーサルデザインを採用したホテルです。西館の河口湖側ビューバスルームが26,400円、東館の露天風呂付客室がセミコンフォート28,600円、コンフォート30,800円、富士山側スタンダード33,000円、和(なごみ)35,200円、富士山側湖側スイート42,900円と段階的に分かれています。
口コミは現在「採点中」で点数が付いていません。キャンセル料は7日前から20%。入湯税150円が別途です。
5. 万葉の里 白雲荘|17室の内訳を公開している宿(神奈川・湯河原温泉)
価格帯:一人26,400円〜47,300円/エリア:神奈川県足柄下郡湯河原町宮上716-1
利用シーン:記念日、二人旅、おこもり
アクセス:JR東海道本線「湯河原駅」よりタクシーで約10分。
この記事の中心になった宿です。10畳客室(Aタイプ)が26,400円、露天風呂付き客室のBタイプが30,800円、温泉掛け流しと部屋名に明記されたC-2タイプが36,300円と38,500円、サウナ付きのFタイプ38,500円、Gタイプ41,800円、ロウリュウサウナと水風呂が付くHタイプ東雲が47,300円。
部屋で温泉かけ流しの露天風呂に入りたいなら、公式はCタイプからGタイプを選ぶよう案内しています。キャンセル料は3日前から30%。入湯税150円(11歳以下は無料)。口コミは4.66。
6. お祝いの宿 吉祥CAREN|口コミ4.85、17の湯巡り(静岡・北川温泉)
価格帯:一人35,000円〜40,500円/エリア:静岡県賀茂郡東伊豆町奈良本1130-1
利用シーン:記念日、二人旅、家族のお祝い
アクセス:伊豆急行「伊豆熱川駅」より送迎バスで10分。
公式の説明では、天然温泉の露天や岩風呂など17の湯巡りが楽しめる和のリゾートです。夕食はフレンチ懐石と鉄板焼から選ぶ形式になっていて、同じ部屋タイプでも料理で分かれています。
露天風呂付き客室は【ウッドデッキテラス付き・寒菊】1間客室で40,500円ですが、部屋名に「※眺望なし」と明記されています。露天風呂と眺望は別だと分かる書き方です。
口コミは4.85で、この7施設の中でいちばん高い数字でした。キャンセル料は3日前から20%。入湯税300円が別途です。
7. 料亭旅館 淘心庵 米屋|全室が源泉かけ流し(静岡・伊東温泉)
価格帯:一人37,950円〜51,700円/エリア:静岡県伊東市鎌田280
利用シーン:記念日、二人旅、大人の旅行
アクセス:JR「南伊東」駅より徒歩5分。
公式が「お部屋は全室源泉かけ流しお風呂付き、24時間いつでもご利用いただけます」と明記している宿です。この記事で確認した中で、客室の風呂が源泉かけ流しだと全室について書かれていたのはここだけでした。
客室名は別邸「静海」「柔風」源泉かけ流し半露天付が37,950円、離れ2階「夕陽」源泉かけ流し客室展望風呂付が41,250円、本館「庵」47,300円、別邸「恵季」47,520円、本館「星彩」49,500円、別邸「清川」「優月」「緑山」51,700円。
大浴場は夜24時まで、朝は5時から10時30分まで。チェックインが18時以降になる場合は宿への連絡が必要です。キャンセル料は7日前から10%、当日80%。口コミは4.80。

表示価格のほかに、現地で払うものがあります
部屋と価格を決めても、当日の支払いはそれで終わりません。7施設すべてに同じ注記がありました。
「一部地域の宿泊施設をご利用の際は、ご利用料金に応じて宿泊税が別途かかる場合がございます。オズモールのプラン料金とは別に、現地でお支払いください」
入湯税も同じで、宿泊料金とは別に現地で払います。金額は1人1泊150円から300円ほどですが、自治体ごとに改定が続いていて、ページの記載が追いついていないことがあります。
実際、淘心庵 米屋は施設のお知らせで「伊東市の条例改正に伴い2025年10月1日のご宿泊より改定(改定前 6歳以上150円 → 改定後 中学生以上300円)」と案内している一方、同じページの注意事項欄は改定前の金額のままでした。吉祥CARENにいたっては「予約システムの都合により入湯税の記載額が150円」と宿自身が注記しています。
金額の大小より、現地で別途払うものがあると知っておくほうが大事です。
キャンセル料は7日前から発生する宿もあります
宿泊の予約は、レストランより早く取ることが多いはずです。その分、予定が変わる可能性も高くなります。起点は施設ごとに4日の差がありました。
率で見ると、7日前から始まる水の音と淘心庵 米屋は10%と低めです。一方でホテルマイユクール祥月は5日前から30%、前日は70%。起点が早いことと負担が重いことは、必ずしも一致しません。
人数が変わりやすい旅行なら、ここを先に見ておくほうが安全です。
お湯そのものにこだわるなら、「源泉かけ流し」で絞るほうが目的に近づきます。
オズモールで探すと何が違うのか
同じ宿に泊まるとしても、探し方と表示のされ方に差が出ます。この記事を書くために使った範囲を4点にまとめました。
この記事の切り口そのものが①と③から出ています。風呂の条件が別々に用意されていて、客室ごとの料金が並んでいなければ、"同じ宿の中で風呂の種類によって値段が3段階に分かれている"ことには気づけませんでした。
予約する前に確認する4つ
- 部屋名に書かれた風呂の種類 … 露天か、半露天か、展望風呂か、ビューバスか、内風呂か
- そのお湯が温泉かどうか … 「温泉かけ流し」「温泉付」と書いてあるか。書いていない場合は宿に聞くのが確実です
- 確約されるプランかどうか … 部屋タイプを選ぶことと、プランで確約されることは別です
- キャンセル料の起点と、現地で払うもの … 7日前から発生する宿もあります。入湯税・宿泊税は別途現地払いです
2つ目が、7施設ぶん客室を見て一番はっきりしたことです。「露天風呂付き客室」は部屋にどんな風呂が付いているかの話で、そのお湯が温泉かどうかは、また別に書かれています。
まとめ:風呂の形ではなく、お湯で選ぶ
部屋付きの風呂を目当てに宿を選ぶなら、見るのは部屋名と説明文です。露天か半露天か展望風呂かビューバスか、そのお湯は温泉なのか、そのプランで確約されるのか、キャンセル料はいつから発生するのか。
この4つを確認すれば、着いてから"思っていたのと違う"になることは減ります。
旅行の予約は、行く日が決まってから動くほうが結局早く決まります。列車と宿をセットで取る方法や、東京での過ごし方については別の記事にまとめてあるので、そちらも参考にしてください。
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部屋で温泉に入りたいなら、部屋名と説明文のどこに温泉と書いてあるかを見てください。
