2025年10月29日から、楽天トラベルでもIHG One Rewardsの会員料金で予約できるようになりました。では公式サイトで取る意味はもう無いのか。大阪のIHG系3ホテル・5部屋を同じ日程で並べたところ、料金の差はほとんどありませんでした。分かれていたのは「IHGのポイントと会員特典が付くかどうか」のほうです。
結論:料金はほぼ同じで、分かれるのは「ポイントが付くかどうか」でした
ホテルを予約するとき、公式サイトと予約サイトのどちらで取るか迷います。IHG系のホテル(インターコンチネンタル、クラウンプラザ、ホリデイ・イン、voco、ガーナーなど)については、長いあいだ「会員料金が出るのは公式だけ」というのが答えでした。ところが2025年10月29日から、楽天トラベルでもIHG One Rewardsの会員料金で予約できるようになっています。
では公式で取る理由はもう無いのか。大阪のIHG系3ホテル・5部屋を、同じ日程・同じ人数・同じ条件で並べてみました。結果を先に書きます。
料金の差は、ほとんどありませんでした。公式の会員料金は通常料金より4.5〜5.0%安く、楽天トラベルの最安プランは、公式の通常料金と1円単位で同じ金額でした。そのかわり、はっきり分かれていたところが別にあります。楽天では、同じホテルの中に「IHGのポイントと会員特典が付くプラン」と「付かないプラン」が混ざっていました。
筆者はIHG系のホテルに宿泊したことがありません。この記事に書いてあるのは、IHGと楽天トラベルの公式ページに書かれている内容と、実際に予約画面を開いて確かめた料金だけです。泊まった感想やサービスの良し悪しの話は出てきません。
料金はすべて2026年9月8日に、2026年10月14日(水)〜15日(木)の1泊で調べた時点のものです。ホテルの料金は日によっても、調べた時刻によっても変わります。あなたが見るときには必ず違う数字になっているので、金額そのものではなく、並べ方のほうを持ち帰ってください。
2025年10月29日から、楽天トラベルでもIHGの会員料金が出ています
楽天グループが2025年10月29日に出した発表によると、楽天トラベルに登録されている国内のIHG系対象ホテルで、IHG One Rewardsの会員割引料金が適用されるようになりました。条件は、楽天会員がIHG One Rewardsに登録し、楽天IDとIHG One RewardsのIDを連携すること。つまり、どちらの会員にもなってログインした状態であることが前提です。
楽天トラベルの特集ページでは、この仕組みを2つの特典として説明しています。ひとつが会員割引料金で、もうひとつが「選べるダブルポイント」。楽天ポイントとIHG One Rewardsポイントの両方を受け取るか、IHG側の分も楽天ポイントとして受け取るかを、会員ページの設定で選べる、という内容です。貯めたIHG One Rewardsポイントは、1,500ポイントごとに500楽天ポイントへ交換することもできます。
ここまでを読むと、公式で取る理由が無くなったように見えます。実際、料金だけを見ればそのとおりでした。問題は、料金以外のところです。
公式サイトの会員割引は、実測で4.5〜5.0%でした
まず公式サイトの表示を確かめます。2026年10月14日(水)から15日(木)の1泊、1室2名、税金と手数料を含めた金額で、大阪のIHG系3ホテルを開きました。
先に、意外だったことをひとつ。IHGの公式サイトは、ログインしていない状態でも会員料金を表示します。通常料金に取り消し線が引かれ、その下に「IHG One Rewards 割引」というバッジと一緒に会員料金が並びます。会員でない人にも、会員ならいくらになるかが最初から見えている、という作りです。
5部屋すべてで、割引率は4.49%から5.00%の範囲に収まりました。ホテルのグレードにも、部屋のタイプにも、あまり関係がありません。「IHGの会員料金はおよそ5%引き」と考えておけば、大きくは外れないことになります。
ちなみに、この画面にはポイントで泊まる場合の下限も出ていました。ホリデイ・イン大阪難波は7,000ポイントから、ガーナーホテル大阪本町御堂筋は6,000ポイントから。現金で払う金額と並べて表示されるので、ポイントを持っている人はその場で比べられます。
楽天トラベルでは、同じホテルの中でプランごとに扱いが違います
次に楽天トラベル側を開きます。同じ日程、同じ人数で、同じホテルを見ました。

voco大阪セントラルの最安プランは、30日前までの予約で安くなる早期割引の素泊まりプランで、1泊2名の合計が29,350円でした。この数字には見覚えがあります。公式サイトで見た、割引前の通常料金と同じ金額です。公式の会員料金は28,033円だったので、1,317円の差がついたことになります。
そして、そのプランの備考欄にこう書かれていました。「※IHGワンリワーズ特典・ポイント積算対象外です。」金額が公式の通常料金と同じで、なおかつIHGのポイントも特典も付かない、ということです。
これがすべてのプランに当てはまるわけではありません。同じ日にガーナーホテル大阪本町御堂筋を見ると、プランの説明文に仕組みそのものが書かれていました。
ガーナーホテル大阪本町御堂筋のプランには、こう書かれていました。
「こちらはIHG One Rewards の会員価格対象プランです。楽天会員のお客様は、楽天トラベルから新しくIHGワンリワーズに会員登録された場合、または楽天トラベルでIHG One Rewards の会員番号が確認された場合に、会員価格の5%OFFでご予約いただけます。またIHG One Rewards のポイントが付与され、同時に楽天ポイントも付与されます。」
ところが同じホテルの別のプランには、こうあります。
「こちらはIHG One Rewards の会員価格対象外プランです。」
「※IHG One Rewards特典・ポイント積算対象外です。」
ホテルで決まっているのではなく、プランで決まっています。
つまり、楽天トラベルでIHGの会員料金とポイントを受け取るには、ID連携を済ませたうえで対象プランを選ぶ必要があります。同じホテルの一覧の中に対象と対象外が並んでいるので、料金の安い順に並べ替えて上から選ぶ、という買い方をすると外すことがあります。実際、今回いちばん安かったプランが対象外でした。
IHGの規約でも、ポイントが付くかは「どこで予約したか」で決まります
これは楽天トラベルが特別なわけではありません。IHG One Rewardsの会員ご利用規約に、そもそもそう書いてあります。ポイントが付くのは「加算対象のご滞在」だけで、その条件のひとつが予約した経路なのです。
IHGカスタマーケア/IHGのウェブサイト/IHG One Rewardsアプリ/IHG WeChatミニプログラム/イベロスターの各チャネル/ホテルへの直接連絡/正規旅行代理店。
この「正規旅行代理店」に説明が付いています。「IHGとの直接販売契約に基づいて運営される予約プラットフォームのうち、そのプラットフォームで予約された宿泊が『加算対象のご滞在』となるプラットフォームのみ」。そして規約は、Expedia.comやBooking.comなどのオンライン旅行代理店、および旅行専門検索サイト上の非正規エージェントは除くと書いています。
規約はさらに、ポイントも会員特典も付かない料金を「会員資格非適用料金」として並べていて、そこに「正規代理店以外のオンライン旅行代理店または第三者経路(Expedia、Travelocity、Pricelineなど)による予約」が入っています。ホテルが同じでも、予約した場所によって扱いが変わる、という設計です。
楽天トラベルの場合は、IHGと直接つないだ結果として「対象プランならポイントが付く」という状態になっています。だからこそ、対象か対象外かがプランごとに書き分けられているわけです。
IHG One Rewards会員ご利用規約の記載です。ステイブリッジ スイーツとキャンドルウッド スイーツ&レジデンス(サービス付きアパートメントや長期滞在向けの施設)は5ポイント、IHG軍用ホテルは3ポイントとされています。
仮に3万円の宿泊で1ドル150円とすると、200ドル相当で2,000ポイント前後。エリート会員ならさらにレベル別のボーナスが乗ります(シルバー20%・ゴールド40%・プラチナ60%・ダイヤモンド100%)。
レイトチェックアウトなどの特典も、予約した場所で変わります
会員特典についても、規約に条件が書かれています。特典は一部を除き、IHGのウェブサイトやアプリなどのIHG側のチャネルを使って予約するか、IHGブランドのホテルで直接予約した会員にのみ適用される、という記載です。無料Wi-Fi、レイトチェックアウト、エリート会員向けの追加特典などが、ここに含まれます。
宿泊数の実績も同じ考え方です。エリートステータスは1暦年のあいだに一定の宿泊数かポイントを達成すると付きますが、その宿泊数として数えられるのも「加算対象のご滞在」です。毎年ステータスを維持したい人にとっては、1泊の扱いが変わることが料金差より重く効きます。
ゴールドまで20泊、プラチナまで40泊。ここで数泊ぶんが加算されないと、翌年のステータスがそのまま下がります。年に数回しか泊まらない人には関係のない話ですが、出張で年に20泊するような使い方をしているなら、予約経路は毎回そろえておいたほうが確実です。
ベストプライス保証は、公式で取った予約しか申請できません

IHGには「ベストプライス保証」という制度があります。公式サイトで予約したあとに、他のサイトで同じ条件のもっと安い料金を見つけた場合、その料金に合わせたうえでポイントを上乗せしてくれる、というものです。公式ページには、他サイトのほうが安ければ料金を合わせ、通常付与されるポイントの5倍(最大40,000ポイント)を差し上げる、と書かれています。
この制度がこの記事に関係するのは、申請できるのが公式で取った予約だけだからです。予約が他のサイト経由だと、そもそも申請の土俵に乗りません。
・IHGの直販チャネル(公式サイト・予約センター・アプリ)で予約したものであること
・予約後24時間以内、かつそのホテルの標準チェックイン時刻の24時間前までに申請
・申請はオンラインの申請フォームからのみ。メールでの申請は受け付けていない
・1つの予約確認番号につき、申請は1回まで
・認められると、他サイトの料金に合わせたうえで、客室料金に通常付くポイントの5倍(上限40,000ポイント)
・5倍分はボーナス扱いで、エリートステータスの加算対象にはならない
・チェックアウト前に、予約記録にIHG One Rewardsの会員番号が入っていること
・申請が認められたあとに予約を変更すると、特典を受けられない
・中国本土・マカオ・香港・台湾のホテル、イベロスター ビーチフロント リゾーツは対象外。Ruby Hotelsは2026年10月まで一時見合わせ
見落としやすいのが時間の条件です。「予約後24時間以内」と「チェックイン時刻の24時間前まで」の両方を満たす必要があるので、前日に予約して当日に安い料金を見つけても、もう間に合いません。安い料金を探すなら、予約した直後にまとめて見ておくのが現実的です。
ただし「楽天のほうが安い」では、その保証は通りません
ここがこの記事でいちばん伝えたかったところです。ベストプライス保証は「他サイトのほうが安ければ合わせる」制度ですが、その他サイトの料金にも条件があります。利用規約に、比較の材料にできる料金の条件と、対象外になる料金の例が並んでいます。
7.a 公式で予約したときと同じ通貨で表示されていること
7.b 会員制プログラムへの登録や入会、ウェブサイトへのログインをせずに利用できる、一般公開されている料金であること
7.c 審査の時点で予約できる料金であること
7.d 支払い方法を提示することで予約手続きが完了する料金であること
7.e 公式サイトやアプリの料金より1%以上低額であること(端数処理の誤差も含めて1%以上)
対象外になる料金の例(規約8項)
8.a 契約特別料金、会員制プログラムやロイヤリティプログラムでの料金、団体料金、コーポレートレートなど、一般に利用できない料金
8.b 特定の地域の居住者限定のもの、ログインを必要とするもの、特定のクレジットカードの使用を必要とするもの、割引コードやクーポンを提示するもの
8.e 送迎・レンタカー・朝食以外の食事などが含まれるパッケージ料金
7.bを読んでください。会員制プログラムへの登録や入会、ウェブサイトへのログインをせずに利用できる料金であること、とあります。そして8.aは、会員制プログラムやロイヤリティプログラムでの料金を、はっきり対象外に挙げています。
楽天トラベルのIHG会員価格は、楽天にログインし、IHG One Rewardsの会員であり、さらにIDを連携している人だけが見られる料金です。規約を読む限り、この料金は比較の材料にならないと読めます。「楽天のほうが1,000円安かったので申請します」と言っても、その1,000円が会員価格である以上、条件を満たさない可能性が高い、ということです。
念のため書いておくと、これは筆者が規約を読んで整理した内容で、実際に申請して確かめたわけではありません。申請が有効かどうかを判断するのはIHGで、公式ページにも審査は独自の確認結果に基づく、と書かれています。ただ、条文がここまで明確に書かれている以上、「安いほうを見つけて申請すればいい」という前提で公式を避けるのは、ずれた作戦だと思います。
もうひとつ、7.eの1%ルールも効きます。公式より1%以上安くないと、そもそも申請が成立しません。3万円の部屋なら300円以上の差が必要です。数百円の差を見つけて申請しても、端数の範囲で終わります。
逆に、楽天トラベルで取ったほうがいい人もいます
ここまで公式寄りの話が続きましたが、楽天が不利という結論ではありません。実際に調べていて、楽天のほうが有利になりそうな場面が見つかりました。
調べていて実際に見かけたのが「【楽天スーパーDEAL】ポイント30%!!!」と付いたプランです。還元されるのが楽天ポイントである以上、現金の値引きとは違いますが、楽天のサービスをふだん使っている人にとっては差額を上回ることがあります。
IHGのポイントを楽天ポイントに交換する道もあり、公式ページによると1,500 One Rewardsポイントごとに500楽天ポイントへ交換できます。ホテルに何度も泊まる予定がなく、貯めても使い道がない人にとっては、楽天ポイントで受け取るほうが実用的です。
整理すると、こういう分かれ方になります。IHGのポイントやステータスに価値を感じない人、そのホテルに一度きりしか泊まらない人、楽天のポイント還元キャンペーンが乗っている日に予約する人は、楽天のほうが得になり得ます。反対に、IHGに年に何泊もする人、ステータスを維持したい人、予約後に安い料金を見つけたら保証を使いたい人は、公式で取っておくほうが取りこぼしがありません。
迷ったときは、3つだけ確かめれば決まります
毎回この記事を読み返すのは面倒なので、判断の順番だけ残しておきます。
1. IHGに、今年あと何泊しそうか
年に1泊しかしないなら、ポイントもステータスも実質的に関係ありません。その日いちばん安い(あるいは還元が大きい)ところで取ってしまって構わないと思います。年に10泊を超えそうなら、シルバーやゴールドが視野に入るので、加算対象になる経路にそろえる価値が出てきます。
2. 楽天で見ているそのプランは、対象プランか
楽天で取ると決めた場合でも、プランの説明文を最後まで開いてください。「IHG One Rewards の会員価格対象プランです」と書いてあるか、それとも「特典・ポイント積算対象外です」と書いてあるか。料金が数百円しか変わらないなら、対象プランを選んだほうがポイントのぶんだけ得です。
3. 予約したあとに、料金を見比べるつもりがあるか
予約してから24時間以内に他のサイトを見て回るつもりがあるなら、公式で取る意味があります。ベストプライス保証を使えるのが公式だけだからです。ただし比較に使えるのは、ログインなしで誰でも見られる料金だけ。会員価格を見つけても申請には使えません。
宿だけの予約なら4日前まで無料。日本旅行の取消料を、いつから発生するかで並べました
最後にもう一度だけ書いておきます。この記事の金額は2026年9月8日に、2026年10月14日から15日の日程で確かめたものです。ホテルの料金は毎日変わりますし、キャンペーンも入れ替わります。変わらないのは、ポイントと特典が付くかどうかは予約した場所とプランで決まる、という部分のほうです。そこだけ押さえて、あとはその日の画面を見てください。
料金で迷うより、ポイントが付く側で取る
同じ日・同じ部屋で並べたところ、公式の会員料金は通常料金より4.5〜5.0%安く、楽天トラベルの最安プランは公式の通常料金とぴったり同じ金額でした。料金の差はほとんどありません。違ったのは、楽天では同じホテルの中に「IHGのポイントと特典が付くプラン」と「付かないプラン」が混ざっていたことです。公式サイトにはこの分岐がなく、ベストプライス保証を申請できるのも公式で取った予約だけでした。会員登録は無料で、登録しなくても会員料金は画面に表示されます。まず自分の日程を入れて、2つの数字を見てください。
▶ 公式サイトで空室と料金を確かめる
※ 料金は変動します。この記事の数字は2026年9月8日に確認した時点のものです
