先に結論を書きます。
バーチャルオフィス1を年払いで契約した場合、初年度に払うのは16,060円です。内訳は入会金5,500円と、基本料金1年分の10,560円。
入会金は初年度だけなので、2年目以降は10,560円になります。
この金額に、東京(渋谷・神保町)または広島の住所を法人登記に使う権利と、月4回の郵便物転送が含まれています。
追加で必ずかかるのは、転送するときの郵送費用だけです。
この記事では、公式サイトに載っている金額を拾って1年ぶんの支払いを組み立て、単月契約との差がいくらになるのかを計算します。
あわせて、2年目以降の基本料金が無料になる割引制度の条件と、ブログやネットショップの運営者情報に住所を使うときの注意点を整理します。
契約して使った記録ではなく、2026年9月23日時点の公式サイトの記載だけで書いています。
1年でいくら払うのか。内訳は2つだけです
バーチャルオフィス1の料金はプランが1つしかありません。
年払いか単月払いかを選ぶだけで、住所のグレードや郵便の回数で値段が変わる仕組みにはなっていません。
公式サイトも「簡単明瞭なワンプラン」という言い方をしています。
年払いを選んだ場合、払うものは入会金と基本料金の2つです。
| 初年度 | 2年目以降 | 1ヶ月あたり | |
|---|---|---|---|
| 入会金 | 5,500円 | 0円 | — |
| 基本料金(12ヶ月分) | 10,560円 | 10,560円 | 880円 |
| 合計 | 16,060円 | 10,560円 | 初年度 約1,338円 |
月額880円というのは、年一括払いの10,560円を12で割った金額です。
880円×12ヶ月で10,560円、そこに初年度だけ入会金5,500円が乗って16,060円。
公式サイトの見積もり欄に出てくる金額とぴったり一致します。
初年度を12ヶ月で割ると1ヶ月あたり約1,338円、2年目からは880円ちょうどです。
単月契約と年払いでは、1年で36,960円ちがいます
単月契約もあります。
こちらは月3,960円で、初期費用は入会金5,500円+1ヶ月分の3,960円=9,460円です。
最初に出ていくお金は年払いより少なくなります。
ただし1年続けた場合の合計は変わってきます。
年払いで1年
入会金5,500円+基本料金10,560円=16,060円
単月払いで1年
入会金5,500円+3,960円×12ヶ月=53,020円
差額
36,960円。1ヶ月あたりに直すと約3,080円の差になります
月3,960円という金額は、年払いの月額880円の4.5倍です。
短期間だけ住所が必要という事情があるなら単月契約という選択もありますが、1年以上使う見込みがあるなら年払いのほうが素直だと思います。
後で説明する基本料金の割引制度も、単月契約は対象外とされています。
月額880円に何が含まれているのか

バーチャルオフィスは、料金表の数字だけを見ても比べにくいサービスです。
法人登記が別料金だったり、郵便物の転送回数で値段が変わったりするからです。
バーチャルオフィス1の場合、基本料金に含まれるものは公式に列挙されています。
特に効いてくるのは、法人登記と月4回の郵便転送が最初から入っていることです。
登記に使うと追加料金、郵便を転送すると追加料金、という積み上げが発生しません。
簡易書留のように受け取りにサインが必要な郵便物も、追加費用なしで代理サインに対応すると書かれています。
本人限定受取郵便については不在票を受け取ってLINEで連絡する、という運用です。
別途かかるのは郵送費用。重さで決まります
基本料金に含まれないのは、郵便物を転送するときの郵送費用です。
転送の作業料は0円で、実費相当の郵送費用だけを負担する仕組みだと説明されています。
| 郵便物の重さ | 1回あたりの転送費用 |
|---|---|
| 50gまで | 150円 |
| 100gまで | 250円 |
| 150gまで | 350円 |
| 250gまで | 450円 |
| 500gまで | 600円 |
| 500g以上 | 宅急便 |
月4回の転送がすべて50g以内だったとすると、150円×4回で月600円。
年間では7,200円という計算になります。
基本料金10,560円と合わせると年17,760円、ということです。
ただしこれは郵便物が毎週届いた場合の話で、届かない週は転送そのものが発生しません。
マイページで転送回数を調整すれば郵送費用を抑えられる、という案内もあります。
行政からの書類と年に数回の取引先の郵便くらい、という使い方であれば、年間の負担は基本料金にわずかな郵送費用が乗る程度で収まります。
逆に、毎週まとまった量の郵便が届く事業だと郵送費用のほうが効いてきます。
その場合はDM破棄オプションを使って、不要なものを転送前に処分してもらう形になります。
| オプション | 料金 | どんなときに使うか |
|---|---|---|
| スポット転送 | 550円+発送費用 | 次の定期転送を待たずに、その1通だけ送ってほしいとき |
| 高速転送&追跡 | 月額880円+郵送費用 | 月4回の転送を、レターパックや宅配便など追跡できる方法に変えたいとき |
| 郵便物開封スキャン | 月額880円 +440円(2件目以降) |
原本は急がないが、中身だけ早く確認したいとき。毎月1件まで基本料金内 |
| 時間外郵便受取ポスト | 月額2,640円 (年払い) |
平日11時〜16時の店舗受取に来られないとき。対象店舗と時間は公式でご確認ください |
| 定款保管 | 月額880円 | 提供住所で登記した会社の定款を、鍵付きロッカーで預かってほしいとき |
| ワークスペース | 月額8,800円 | 提携オフィスの執務スペースが必要なとき(渋谷店契約の場合が対象と記載) |
| 会議室 | 渋谷店 1時間1,100円 | 対面の打ち合わせをするとき。神保町店には会議室がなく、広島店は問い合わせと案内されています |
法人口座開設保証とは何を保証しているのか
このサービスの特徴としていちばん前に出ているのが「法人口座開設保証」です。
株式会社ナレッジソサエティの登録商標で、登録番号は第6225089号と記載されています。
内容は、所定のルールに沿って手続きを進めたにもかかわらず法人口座が開設できず、そのために退会する場合、入会金と基本料金が返金の対象になるというものです。
・利用をお断りするケースがあります
・利用には運営会社が定めるルールに従って口座開設を行う必要があります
・退会までの期間中に発生した郵便転送費用等は、返金の対象に含まれません
つまり保証しているのは「開設できなかったときに費用が戻ること」であって、口座が開設できること自体ではありません。
口座開設の可否を決めるのは銀行であって、バーチャルオフィス側ではないからです。
あわせて、入会後に法人口座開設マニュアルを渡し、銀行に提出する書類の事前チェックや、利用証明書の発行にも対応すると案内されています。
法人化のタイミングで口座が作れるかどうかは、実際に事業を始める人にとって現実的な不安のひとつです。
その不安に対して、費用面の保険と実務の手伝いの両方を用意している、という構えになっています。
2年目の基本料金が最大で無料になる制度があります
もうひとつ、料金に直接効いてくるのが基本料金割引制度です。
運営会社と連携しているサービスを、運営会社経由で申し込むと、2年目以降の基本料金が最大で永年無料になるというものです。
対象として挙げられているのは、法人口座、クレジットカード、会計ソフト、創業融資、印鑑、名刺、サーバーなど、起業のタイミングで実際に必要になるものが中心です。
どのサービスを申し込んだかによって、無料になる期間が変わります。
注意点として公式が挙げているもののうち、ひとつ目が実務的です。
対象サービスがアフィリエイト経由の申込になっている場合、運営会社経由だと判断できないと特典の対象外になる、というものです。
ブラウザのキャッシュを消してから指定のURLで申し込み、申し込んだことを運営会社に申告する、という手順が案内されています。
どのみち法人口座やクレジットカードは作ることになるわけですから、その申込をどの入口から行うかを揃えるだけで年10,560円が浮く、という設計です。
ただし途中で解約すると特典は消えます。
店舗ごとの住所や、基本料金に含まれるサービスの一覧は【バーチャルオフィス1】の公式サイトに掲載されています。料金やオプションの内容は変更される場合があるため、申込時の画面もあわせてご確認ください。
住所は3か所。申込はオンラインで完結します

使える住所は次の3か所です。
・渋谷店=東京都渋谷区道玄坂1-16-6 二葉ビル8B(渋谷駅から徒歩5分のエリア)
・神保町店=東京都千代田区神田神保町2-10-31 IWビル1F(神保町駅から徒歩4分のエリア)
・広島店=広島県広島市中区大手町1-1-20 相生橋ビル7階A号室(原爆ドーム前駅から徒歩2分)
どの店舗を選んでも料金は同じです。
公式サイトには、東京を中心に全国へ拠点を広げていく予定だとも書かれています。
申込の流れは4段階です。
まず申込フォームに入力して必要書類をアップロードし、その内容で審査が行われます。
審査結果は最短で即日に知らせると案内されています。
通ったらクレジットカードを登録して初期費用を支払い、その決済が確認できた時点で契約成立です。
本人確認はeKYCという電子的な方法で行われます。
郵便物受取サービスは犯罪収益移転防止法にもとづく本人確認が義務づけられているためで、来店も書類の郵送も不要なぶん、手続きはオンラインで終わります。
店舗の運用時間も押さえておくと迷いません。
郵便物の来店受付は平日11時から16時までで、この時間帯はスタッフが常駐しています。
この時間に行けない人向けに、時間外に受け取れる有料のポストオプションがあります。
ただし対象店舗と利用できる時間帯は公式サイト内で記述が分かれていたので、使う予定があるなら申込前に直接確認したほうが確実です。
自宅の住所を出さずに事業用の住所を持つ、いちばん安い方法のひとつです
ブログの運営者情報、ネットショップの特定商取引法に基づく表記、名刺や請求書。事業を始めると、自宅の住所を書かなければいけない場面が次々に出てきます。バーチャルオフィス1なら、年10,560円と郵送費用で東京か広島の住所を使えて、法人登記も月4回の郵便転送も基本料金に含まれます。申込はオンラインで完結し、審査結果は最短で即日と案内されています。
▶ バーチャルオフィス1の料金と申込ページを見る
※ 料金・条件は変更されることがあります。申込前に必ず公式ページでご確認ください
ブログやネットショップの運営者情報に使うときの注意
公式サイトが挙げている利用例のなかに、アフィリエイターとWebデザイナー、そして通信販売・ECがあります。
どれも共通しているのは、事業の実態としてオフィスは要らないのに、表記のために住所を書かなければならないという状況です。
ブログの運営者情報、ネットショップの特定商取引法に基づく表記、請求書や名刺。自宅で仕事をしている人ほど、住所を書く場面だけが先にやってきます。
出典は「特定商取引法ガイド|特定商取引に関する法律の解説(逐条解説)」の第11条「通信販売についての広告」の解説部分です。
バーチャルオフィスの住所や電話番号を表示する場合でも、運営事業者との合意があることや、消費者から確実に連絡が取れる体制になっていることが必要とされています。
つまり「住所だけ借りて連絡はつかない」状態は想定されていません。
通販をやるなら、郵便物の転送と連絡手段をどう回すかまで含めて考える必要があります。
この観点で見ると、月4回の転送とLINEでの到着通知が基本料金に含まれていることの意味が変わってきます。
住所を借りるだけのサービスではなく、届いたものを確実に手元まで運ぶところまでが最初から入っている、という構成だからです。
向いていないケースも公式に書かれています
広告主自身が、バーチャルオフィスでは不十分な場合があるとして3つ挙げています。
常時来客がある事業
お客さんが訪ねてくる前提の業種では、住所だけを借りる形は成立しません
在庫保管や作業場所が必要な事業
物を置く場所、作業する場所はバーチャルオフィスでは用意できません
許認可で専有の事務所が求められる事業
人材派遣や古物商など、事務所の実体を要件にしている許認可があります
申し込む前に、業種・郵便物の量・来客の頻度・必要な許認可を確認しておくよう案内されています。
許認可が絡む事業の場合は、そもそも住所を借りる形で要件を満たせるのかを、所管の窓口に先に確認しておいたほうが安全です。
運営しているのはどこか
運営会社は株式会社ナレッジソサエティです。
会社概要には、所在地が東京都千代田区九段南1-5-6 りそな九段ビル5F KSフロア、代表取締役が久田敦史氏、資本金1,100万円、設立が2010年4月21日と記載されています。
法人番号は1010001134464、適格請求書発行事業者の登録番号はT1010001134464として公開されています。
事業内容はバーチャルオフィスのほか、郵便物受け取り業務代行、電話による応対業務代行、転送電話サービス、貸し会議室です。
バーチャルオフィスは住所を預ける先なので、運営している会社がどこなのかが分かることは、それ自体が判断材料になります。
法人番号と適格請求書発行事業者の登録番号が両方とも出ているので、国税庁の公表サイトで裏を取ることもできます。
この記事で確かめていないこと
正直に書いておきます。
この記事は公式サイトに書かれている料金と条件を整理して計算したものであって、実際に契約して使った記録ではありません。
そのため、次の点についてはいっさい判断していません。
サポートの対応品質
問い合わせへの返答の速さや丁寧さは、契約していないので分かりません
審査の通りやすさ
事業内容の提出が求められる審査があります。通るかどうかは個別の事情によります
法人口座が実際に開設できるか
判断するのは銀行で、バーチャルオフィス側ではありません
口コミや評判についても、この記事では扱っていません。
出どころの確かめられない評価を並べても、読む人の判断材料にはならないからです。
気になる場合は、公式サイトの情報を見たうえで、自分の業種と郵便物の量に当てはめて考えるのが早いと思います。
まとめ
住所を借りるだけなら、もっと安いサービスも存在します。
ただ、法人登記ができるか、郵便物を何回転送してくれるか、サインが必要な郵便物を受け取ってもらえるか、という条件を揃えていくと、比べるべきなのは月額表示ではなく「1年で実際にいくら出ていくか」になります。
その意味で、入会金5,500円と基本料金10,560円、それに郵送費用だけという構成は数えやすい部類だと思います。
自宅の住所を出さずに事業を始めたい人にとっては、検討する価値のある選択肢だと言えます。
料金プラン、オプション費用、割引制度の条件、店舗の運用時間を確認して整理しました。
プラン構成や金額、割引制度の対象サービスは変更されることがあります。
契約する時点の正確な金額と条件は、必ず公式ページでご確認ください。
