先に結論を書きます。
弥生会計 Nextの無料体験は「最大2か月・1事業者につき1回まで」です。
会社を作ってすぐ、口座もまだ動いていない時期に始めると、試せることがほとんどないまま2か月が終わります。
おすすめは、法人口座とカードに取引が流れ始めてから会計 Nextを、最初の役員報酬を払う月に合わせて給与 Nextを始めることです。
もうひとつ、会計と給与を一緒に申し込むと初年度25%オフになるセットがありますが、社長1人の会社なら、単品の下位プランを組み合わせたほうが安くなることがあります。
この記事では、弥生の公式ページに書かれている条件と料金だけを使って、その2つを整理します。
まだ法人成りするかどうかを決めていない人は、先に法人成りのタイミングは税率だけで決めない。税理士に相談する前に見る4つの数字を読んでおくと、会社にすると毎年かかり始めるお金の全体像がつかめます。
まず、2つの無料体験の条件を並べる
弥生会計 Nextは法人向けのクラウド会計ソフト、弥生給与 Nextはクラウドの給与計算ソフトです。
どちらにも無料体験があり、公式ページに書かれている条件は次のとおりです。
| 弥生会計 Next | 弥生給与 Next | |
|---|---|---|
| 無料の期間 | 最大2か月 | 最大2か月 |
| 回数・対象 | 1事業者につき1回まで | 従業員20名未満の事業者 |
| 使える機能 | ベーシックプラス相当 (決算書の作成・出力は不可) |
すべての機能 (給与計算・年末調整・勤怠・労務) |
| 体験中のサポート | チャット・メール (電話・仕訳相談は不可) |
公式ページに個別の記載なし |
| 終わったあと | 自動で請求されない データは有償プランに引き継ぎ 会計・請求はログイン不可 |
有償プランへの申し込みで継続 |
見落としやすいのは、会計 Nextの「1事業者につき1回まで」という一文です。
一度始めた体験は、途中で止めて後からやり直すことができません。
もうひとつは、会計 Nextの体験では決算書の作成と出力ができないことです。
日々の帳簿づけは試せても、最後の決算書だけは有償プランを契約してから作ることになります。
逆に言えば、体験は「この画面で1年間帳簿をつけていけるか」を確かめる期間です。
会計 Nextは、口座とカードに取引が流れ始めてから始める
会社を作った直後は、法人口座の開設や法人カードの発行を待っている時期があります。
この時期に会計 Nextの体験を始めても、入力する取引がほとんどありません。
弥生会計 Nextは、金融機関や各種サービスの取引データを自動で取り込めることを特長にしています。
その使い勝手を確かめるには、取り込む取引が実際にあることが前提です。
口座とカードがそろい、売上の入金や経費の支払いが何件か流れてから始めると、2か月のあいだに次のことを一通り試せます。
口座とカードの連携
法人口座と法人カードをつなぎ、取引が自動で取り込まれるかを見る
1か月分の帳簿づけ
取り込んだ取引に勘定科目をつけていき、月末に締めるところまでやってみる
請求書を1通作る
会計 Nextは請求書の作成もできる。実際の取引先あての請求書で試す

体験中はチャットとメールでサポートを受けられますが、電話サポートと仕訳相談は対象外です。
わからない仕訳が出てきたら、メモしておいて、有償プランを選ぶときの判断材料にします。
電話で相談したい場面が多かったなら、電話サポートと仕訳相談がつくベーシックプラスが候補になります。
口座とカードに取引が流れ始めたら、会計 Nextを試す
弥生会計 Nextの無料体験は、いちばん上のベーシックプラス相当の機能を最大2か月使えるプランです。体験が終わっても自動で請求は発生せず、入力したデータは有償プランを契約するとそのまま引き継がれます。決算書の作成・出力だけは体験中は使えません。
▶ 弥生会計 Nextの無料体験を見る
※ 無料体験は1事業者につき1回までです。法人向けのクラウド会計ソフトです
給与 Nextは、最初の役員報酬を払う月を含めて始める
社長1人の会社でも、役員報酬を払えば、毎月の給与計算が発生します。
源泉徴収する所得税、社会保険料の天引き、年末には年末調整です。
国税庁の案内では、役員報酬が経費として認められる「定期同額給与」は、1か月以下の一定の期間ごとに同じ額を払う給与とされています。
額を変えられる時期も、原則として会計期間の開始から3か月を経過する日までに限られています。
つまり、いったん決めた役員報酬は、その期のあいだ毎月同じ額で払い続けることになります。
給与 Nextの体験は、この最初の役員報酬を払う月を含めて始めるのが効率的です。
実際の金額で給与を計算し、天引きされる社会保険料と所得税、手元に残る額を、払う前に画面で確かめられます。
2か月あれば、2回分の給与計算を体験の中で終えられます。
役員報酬をいくらにするかは、会社に残す利益とのバランスで決めることになります。
迷うなら、税理士に試算してもらってから体験を始めると、2か月を計算の確認に使えます。
25%オフのセットが、いちばん安いとは限らない
会計 Nextと給与 Nextの両方を使うなら、公式に「セットプラン」があります。
2つのベーシックプラン、またはベーシックプラスプランをセットで申し込むと、初年度が25%オフになるものです。
無料体験中の人や、体験が終わった人でも、初めての申し込みなら対象になると案内されています。
ただし、割引が効くのは1年目だけで、2年目以降は通常料金に戻ります。
また、セットの対象はベーシック以上で、会計 Nextのエントリーや給与 Nextのエントリー・ベーシックライトは選べません。
下位プランを単品で組み合わせた場合と並べると、次のようになります。
| 組み合わせ(どちらも年契約) | 1年目 | 2年目以降 | 年末調整 |
|---|---|---|---|
| 会計エントリー + 給与エントリー | 55,200円 | 55,200円 | プランの説明に無し |
| 会計エントリー + 給与ベーシックライト | 70,800円 | 70,800円 | あり |
| ベーシックセット(25%オフ) | 79,200円 | 105,600円 | あり |
| ベーシックプラスセット(25%オフ) | 126,000円 | 168,000円 | あり |

年末調整まで任せる前提でも、会計エントリーと給与ベーシックライトの組み合わせは1年目70,800円で、ベーシックセットの79,200円より8,400円安くなります。
2年目以降は、セットが通常料金の105,600円に戻るので、差は34,800円に広がります。
では、何のためにベーシックを選ぶのか。
会計 Nextのベーシックは、エントリーの機能に経費精算や部門管理などが加わったプランです。
給与 Nextのベーシックは、給与・勤怠に加えて、入社手続きや社会保険の手続きといった労務の機能まで入っています。
従業員を雇って経費精算や入社手続きが発生する会社なら意味がありますが、社長1人の会社では使わないまま払うことになりがちです。
つまり、体験中はセットに含まれる機能も一通り触れます。
2か月のあいだに経費精算・部門管理・労務の画面を一度も開かなかったなら、エントリーやベーシックライトで足りる、というのがひとつの目安です。
どちらかの製品をすでに有償プランで契約している人は対象外で、自動更新の決済方法を口座振替かクレジットカードで登録することが条件になっています。
単品で契約してから後でセットに切り替える、という使い方はできないと考えておきます。
体験が終わったら:決算月より前に有償プランへ
会計 Nextの体験が終わっても、自動で料金が請求されることはありません。
入力したデータは消えずに残り、有償プランを契約すればそのまま引き継がれます。
ただし、体験が終わると会計と請求の画面にはログインできなくなり、続けるには有償プランへの変更が必要です。
そして、決算書は有償プランでしか作れません。
体験のあと契約を先延ばしにしていると、決算の直前に慌てて申し込むことになります。
体験の2か月で使い続けると決めたら、その時点で年契約と月契約のどちらにするかを決めて申し込んでおくと安心です。
年契約は、月契約より2か月分安くなると案内されています(エントリーなら月契約3,480円×12か月=41,760円に対して、年契約34,800円)。
まとめ
弥生会計 Nextと給与 Nextの無料体験は、どちらも2か月あれば実務を一通り試せる長さです。
ただ、会計 Nextは1事業者につき1回きりなので、何も入力するものが無い時期に始めてしまうのはもったいない使い方です。
口座とカードがそろってから会計 Nextを、最初の役員報酬の月に合わせて給与 Nextを。
そして、体験で触った機能を見て、セットにするか下位プランの単品にするかを決める。
この順番で進めれば、2か月の体験がそのままプラン選びの材料になります。
金額はすべて税抜で、追加ユーザーや人数による従量課金は含めていません。
セットプランは予告なく変更・終了する場合があると案内されています。
役員報酬の扱いは国税庁タックスアンサーNo.5211(令和8年4月1日現在法令等)によります。自分の会社のケースは、税理士や所轄の税務署に確認してください。
