先に結論を書きます。
松井証券の単元未満株は、売却しか受け付けていません。
公式ページの取引ルールに「注文受付時間は、営業日の09:00〜15:00です。売却のみ受付けます」とはっきり書かれています。

つまり、ネットで1株から買うことはできません。買増しにいたっては電話受付のみです。

そして売るほうにも、知っておくべき条件があります。全株まとめて成行で、注文したら取り消せない。
しかも約定価格は"終値から一定の値を差し引いた価格"で、その一定の値は公式ページに書かれていません。

この記事では、公式の記載どおりにルールを整理します。特定の証券会社や投資そのものをすすめる記事ではありません。

結論:松井証券の単元未満株は、売却しか受け付けていません

単元未満株というのは、1単元に満たない株式のことです。1単元が100株の銘柄なら、1株から99株までが単元未満にあたります。
他社では「1株から買える」サービスとして案内されていることが多いのですが、松井証券の取引ルールにはこう書かれています。

公式の取引ルールにある一文「注文受付時間は、営業日の09:00〜15:00です。売却のみ受付けます。」
さらに注意事項として「単元未満株式の買増しは、電話でのみ受付けます。」とも書かれています。

つまり、松井証券のサイトやアプリから1株を買うことはできません。すでに持っている単元未満株を買い増す場合も、電話で申し込むことになります。
「松井証券で1株から始めたい」という目的だけなら、この時点で選択肢から外れます。そこは正直に書いておきます。

証券口座の画面で単元未満株の保有を確認するイメージ
証券口座の画面で単元未満株の保有を確認するイメージ

売るときも、選べる項目がほとんどありません

では売るほうはどうか。こちらもかなり条件が決まっていて、通常の現物取引の感覚とは違います。

単元未満株の売却は、選べる項目がほとんどありません
株数 … 同じ口座区分で保有しているその銘柄の全株。一部だけ売ることはできません
値段 … 成行のみ。指値は使えません
市場 … 当社指定市場。選択できません
有効期間 … 当日
取消 … 注文発注後の取消はできません
受付時間 … 営業日の09:00〜15:00

注目したいのは株数です。同じ口座区分で持っているその銘柄の単元未満株は、全部まとめて売ることになります。「50株のうち20株だけ売る」ということはできません。
そして成行だけ、しかも発注したら取り消せません。

大量に発注すると失効することがあります公式に「同一営業日に単元未満株の売却を大量に発注した場合、当該注文を『失効』にすることがあります」「同一営業日に有効な単元未満株の売却注文回数は、当社が定める回数の範囲内としています」と書かれています。複数銘柄の端株をまとめて処分しようとする場合は、この点に注意してください。

いくらで売れるかは、注文する時点では分かりません

ここがこの記事でいちばん伝えたい部分です。単元未満株の注文は、松井証券が委託先の証券会社に取り次ぐ形で処理されます。そして約定価格は、こう決まります。

公式の記載「取次先の証券会社は、当社指定市場の前場の終値または当日の終値を基準に、一定の値を差し引いた価格で約定を付けます」
注文した時間 約定価格の基準 約定が反映される時刻
09:00〜10:59 前場の終値から一定の値を差引いた価格 11:45以降
11:00〜15:00 当日の終値から一定の値を差引いた価格 16:00頃
※ 前場に値段が付かなかった場合や特別気配で前場が終了した場合は、11:00〜15:00の注文として引き継がれます。

注文した時間によって、基準になる終値が変わります。午前中に出せば前場の終値、11時以降に出せば当日の終値です。
そのうえで、そこから一定の値が差し引かれます。

差し引かれる「一定の値」は公式ページに書かれていません取引ルールのご注意欄には、こう書かれています。「約定を付ける際に前場の終値または当日の終値から差引く一定の値については、電話でお問い合わせください」。つまり、いくら差し引かれるのかはページ上では確認できません。この記事でも金額の推測はしていません。気になる場合は問い合わせて確認してください。

整理すると、単元未満株の売却は"全株を、成行で、取り消せない状態で出して、終値から不明な額を引いた価格で約定する"という取引になります。
少額であればさほど気にならないかもしれませんが、仕組みとしてはそういうものだと知っておいたほうがいいはずです。

手数料の条件を公式サイトで確認する →

※ 手数料・取引ルールは変更されることがあります

手数料はボックスレートの対象外です

松井証券といえば、現物取引の「1日の約定代金合計50万円まで0円」というボックスレートが知られています。ところが単元未満株の売却には、これが適用されません。

手数料は、現物取引とは別の体系です
ボックスレートは適用されません
現物取引の「1日の約定代金合計50万円まで0円」は、単元未満株の売却には効きません。1約定ごとに手数料がかかります。
約定代金 × 0.5%(税込0.55%)・最低手数料なし
たとえば約定代金が2万円なら110円、5万円なら275円という計算になります(いずれも税込)。
インターネット経由、かつNISA・ジュニアNISA口座なら無料
公式ページにそう明記されています。売る予定があるなら、どの口座区分で持っているかで負担が変わります。

手数料ページ側にも「一日信用取引、NISA口座・ジュニアNISAでのお取引、単元未満株の売却、立会外分売での買付、電話でのお取引は、別の手数料体系です」とはっきり書かれています。
端株を持っていて売る予定があるなら、どの口座区分に入っているかを先に確認しておくと負担が変わります。

25歳以下の無料が単元未満株にも及ぶかは確認できませんでした松井証券は「25歳以下のお客様は、26歳になる月の最終営業日取引分まで、ボックスレート手数料無料」としています。ただしこれはボックスレートについての記載で、単元未満株の売却はそのボックスレートの対象外です。単元未満株のページには年齢による無料の記載が見つかりませんでした。該当する年齢の方は、問い合わせて確認してください。

売れない銘柄と、注文が失効する場合

取扱銘柄は現物取引に準じますが、除かれるものがあります。整理銘柄、ETN(上場投資証券)、REIT(不動産投資信託)、ベンチャーファンド、外国籍上場投資信託は取扱いがありません。
また銘柄によっては、松井証券独自の取引規制がかかる場合があります。

注文が失効するのは次の場合です。前場・後場とも値段が付かなかったとき、前場・後場とも特別気配で終了したとき、ストップ配分が行われたとき。
成行で出していても、必ず売れるわけではないということです。

株式分割で端株が出たときの扱い保有している銘柄が株式分割をして、得られた新株が単元未満株になることがあります。この場合は権利付最終日の17:00以降に【単元未満株売】の画面に表示され、売却できるようになります。なお単元未満株でも、配当を実施している銘柄なら配当は支払われます。ただし議決権を行使できないなど、一部の権利には制約があります。

他社で持っている株を移すこと自体はできます

「買えないなら、他社で買った端株を松井に移せるのか」という疑問が出てきます。入庫という手続きがあり、松井証券側の手続料は無料です。移管元の証券会社で手数料がかかった場合に、それを全額負担するサービスも用意されています。

ただし単元未満株だけを移すのは断られることがあります入庫のページのご注意欄に「単元未満株のみの入庫はお断りする場合があります(特別口座などからの入庫は受付します)」と書かれています。また手続きの時点で松井証券の総合口座が開設済みであることが必要で、振替は特定口座から特定口座、一般口座から一般口座へとなります。日本株式の入庫には1週間程度かかります。

移したあとの使い道として、信用取引の担保があります。松井証券では保有株を代用有価証券として評価でき、入庫した株式は【現物売】および【単元未満株売】に反映された後から評価の対象になります。
評価は原則として前営業日の終値の掛目80%です。ただしこの掛目は、取引所や松井証券独自の規制により0%から80%未満に変更されることがあります。

信用取引そのもののリスクを先に理解してください代用有価証券は信用取引の話です。信用取引は預けた資金を超える損失が生じる可能性があります。松井証券の場合、最低委託保証金は30万円、委託保証金率は30%で、大引け時点の維持率が20%未満になると追加保証金が発生します。端株の使い道として担保を考えるより先に、信用取引の仕組みを理解するのが順番です。

結局、どういう人なら松井証券に口座を持つ意味があるのか

ここまでの内容を、目的別に整理します。

松井証券に口座を持つ意味があるのはこういう人
・1株ずつ買い集めたい人には向きません。ネットでの買付そのものができません
・すでに持っている端株をNISA口座からネット経由で売るなら、手数料が無料になります
・現物取引を1日の約定代金50万円以内で収める使い方なら、ボックスレートで0円です
・保有株を信用取引の担保(代用有価証券)にしたい場合、単元未満株も評価の対象になります

1株ずつ積み上げていくスタイルなら、買付ができない時点で合いません。一方で、すでに端株を持っていて処分したい人や、現物取引を少額で完結させたい人にとっては、条件がかみ合う場面があります。
「単元未満株が買えるかどうか」だけで決めるより、自分の使い方に照らして見るほうが判断を間違えにくいはずです。

取引ルールを確認しながら証券口座を比較するイメージ
取引ルールを確認しながら証券口座を比較するイメージ
単元未満株は売却のみ・ボックスレート対象外

取引ルールは、口座を作る前に公式で確かめてください

単元未満株の取扱いは証券会社ごとに大きく違います。手数料の水準、注文の受付時間、約定価格の決まり方、入庫の可否はいずれも変更されることがあり、この記事の内容も2026年8月時点で公式ページに掲載されていた記載にもとづくものです。実際に申し込む前に、必ず公式サイトで最新の条件をご確認ください。

▶ 松井証券の取引ルールを公式サイトで見る
※ 株式投資は元本が保証されません。仕組みとリスクを理解したうえでご判断ください

まとめ

松井証券の単元未満株について、公式ページに書かれていることを整理しました。
・ネットでの買付はできず、売却のみ。買増しは電話受付
・売却は全株・成行・当日限り。発注後の取消はできない
・約定価格は終値から一定の値を差し引いた価格で、その額は公式ページに記載がない
・手数料はボックスレート対象外で約定代金×0.55%。ネット経由かつNISA・ジュニアNISA口座なら無料
・他社からの入庫はできるが、単元未満株のみだと断られる場合がある
・単元未満株も信用取引の代用有価証券として評価される(原則 掛目80%)

松井証券には、一日信用取引やiDeCoなど条件の分かりにくいサービスがほかにもあります。それぞれ別の記事にまとめてあるので、あわせて確認してください。

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※この記事の内容は2026年8月16日時点で松井証券の公式サイトに掲載されている表示にもとづいています。手数料・取引ルール・取扱銘柄は変更されることがあります。また、この記事は特定の証券会社や投資そのものをすすめるものではありません。株式投資は元本が保証されず、損失が生じる可能性があります。申し込む前に、必ず公式サイトで最新の内容をご確認ください。